藤井正弘の血統トピック

【新種牡馬紹介(2)】名種牡馬の可能性秘めるメジャー

[ 2011年7月27日 06:00 ]

 ◆ダイワメジャー 2001年生 栗毛 千歳産 日・UAEで28戦9勝 主な勝ち鞍は皐月賞、天皇賞・秋、安田記念、マイルCS(2回) 2歳産駒159頭。 

 06、07年のJRA賞最優秀短距離馬。安田記念を制した唯一のサンデーサイレンス産駒であり、父サンデーサイレンス、母の父ノーザンテーストという2大種牡馬のタッグで生み出された最初で最後のクラシックホースでもある。半妹のダイワスカーレットもクラシック(桜花賞)ウイナーで、全く同じ血統構成のいとこ(父がサンデーサイレンスで母馬同士が全姉妹)スカーレットレディがヴァーミリアンなど3頭の重賞ウイナーを産んでいるように、極めて精度の高い遺伝因子が内在する血脈。同配合のデュランダルがオークス馬の父となったように、こちらも種牡馬としては2400メートル部門まで楽にカバーできるだろう。未勝利の9馬身差大勝で片りんを見せたダート適性も含め、自身の競走能力プラスアルファを伝える可能性大の名種牡馬候補生だ。 

 ◆サムライハート 2002年生 鹿毛 早来産 中央5戦3勝 2歳産駒65頭。 

 エ女王杯連覇のアドマイヤグルーヴの全弟にしてフォゲッタブル、ルーラーシップの半兄。名牝エアグルーヴを母に持つ兄弟の中で、父サンデーサイレンスの牡はこの馬だけというプレミア的良血だ。サンデーサイレンス系種牡馬はノンタイトルでも外れがない。エイシンサンディ、ニューイングランドら同様、生産部門でグレード奪取の目は十分にある。(サラブレッド血統センター)

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