藤井正弘の血統トピック

打倒フリオーソ 血統魅力のスタメンが筆頭か

[ 2011年1月26日 06:00 ]

 26日は川崎競馬場で本年国内最初のG1レース、第60回川崎記念が行われる。長くこの路線の主役を務めたカネヒキリ、ヴァーミリアンが現役を去り、昨年後半に大ブレークしたスマートファルコンも激走のダメージが抜けずに回避。前3年連続で2着に泣いた出走馬中唯一の世界ランカー(2010ワールドサラブレッドランキング228位タイ=115ポンド)フリオーソにとっては何とも恵まれたメンバー構成で、順当なら“4度目の正直”の戴冠だろう。 

 ちなみにフリオーソが勝てば、ブライアンズタイム産駒の連続年度グレード級勝利記録はノーザンテーストの日本記録にあと1に迫る「19年連続」となる。一方、仮に何かに足をすくわれて4年連続の2着で終わると、実に10度目のG1・2着。こちらは歴代単独トップということになる。

 どちらにしても記録懸かりの一戦というわけだが、後者の可能性を血統面から探るなら、地元川崎のサイレントスタメンに尽きる。父のレギュラーメンバーは、10年前の川崎記念を当時のレコードタイム(2分12秒9)で制したダートグレード史に残るロングヒッター。そのレギュラーメンバーの祖母ロジータは、3歳時に南関東3冠と東京大賞典を制し、4歳初戦となった90年の川崎記念を8馬身差で圧勝した川崎の名牝である。09年の東京ダービー以降は勝ち星がないサイレントスタメンだが、ゆかりのレースに血が騒ぐシーンがあるかもしれない。(サラブレッド血統センター) 

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