菊水丸店主 珍宝堂

河内家菊水丸 またご一緒した大御所の訃報…坂田利夫さんの「珍宝」披露し追悼します

[ 2024年1月17日 11:00 ]

大ヒットシングル「アホの坂田」には坂田利夫、前田五郎両師、そして作曲キダ・タロー先生のサイン入りでまさしく「珍宝」
Photo By 提供写真

 【菊水丸店主 珍宝堂】このところ、お仕事をご一緒した芸能界の大御所の訃報が続きます。「クレージーキャッツ」の犬塚弘さん、中村メイコさん、八代亜紀さん、そして同じ吉本興業の坂田利夫師匠。漫才コンビ「コメディNo.1」として一世を風びされた坂田師は、私の母校・此花学院(現大阪偕星学園)の大先輩。1980年(昭55)8月中席、旧なんば花月劇場で初舞台を踏んだ直後から「おお、後輩、頑張れよ」とお会いするたびに励ましてくださいました。

 コンビを組んでおられた前田五郎師匠もすでに鬼籍に入られています。寂しい限りです。これは、大ヒットシングルレコード「アホの坂田」=写真(1)。

 坂田・前田の両師匠が歌って語り、吉本新喜劇の創成期を支えた脚本家・竹本浩三先生が作詞、「浪速のモーツァルト」キダ・タロー先生が作曲された不朽の名盤。しかも、全員のサイン入り。

 そして、こちらも珍宝です。画家として売り出した頃のジミー大西君の絵入り手鏡=同(2)。

 画商との契約があり、やたらめったに筆を持つことを禁じられていたにもかかわらず、そこは大看板の坂田師に頼まれたら断りきれずに、楽屋で無理やりに描かされた作品。私がコレクターということで、“贈坂田利夫”と書き加えて「おお、後輩、殿堂入りのお宝や!!」と、プレゼントしてくれはったのです。

 思い出は尽きません。坂田利夫師匠のご冥福をお祈り申し上げます。(河内家菊水丸)

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