菊水丸店主 珍宝堂

正司敏江師匠をしのぶ 「時間ですよ」とラジオ共演時のあのお言葉…

[ 2021年10月6日 05:30 ]

「敏江玲児」のお二人との思い出の写真です
Photo By 提供写真

 河内音頭生活も40年を過ぎると、お付き合いの浅い深いは別にして、多くの方の訃報に触れます。先日は、ドツキ漫才で一世を風びされた「敏江玲児」の正司敏江師匠がお亡くなりになられたとの連絡を受けました。

 敏江師匠といえば、昭和ドラマの名作「時間ですよ」の銭湯で暴れまわるシーンが記憶に深く残っています。脚本の多くを手掛けたのが向田邦子さん。演出は久世光彦さん。

 10年間担当した私のラジオ番組にお越し頂いた時に「台本にどのように書いてありましたか?」と質問を投げかけますと、敏江師匠は「あの頃は忙し過ぎて、角座の舞台を終えてから行くので、森光子さんをはじめ、みなさんをお待たせしてるところへ飛び込むから、台本なんか見たことない。どうぞご自由にと言われて、旦那(玲児師)が浮気しとる時やから、思いっきり風呂桶で頭どついたってん」と語られました。

 横で苦笑いの玲児師もすでに鬼籍に入っておられます。「時間ですよ」のDVDをみて、両師匠をしのびたいと思っています。合掌。(河内家菊水丸)

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る