米倉涼子 11月NYで上演ミュージカル「CHICAGO」降板 腰の痛み限界で「苦渋の決断」

[ 2022年9月29日 05:30 ]

ミュージカル「CHICAGO」を降板することになった米倉涼子

 女優の米倉涼子(47)が11月に米ニューヨーク・アンバサダー劇場で上演される主演ミュージカル「CHICAGO」を降板することが28日、分かった。作品の公式サイトが発表した。理由を「急性腰痛症および仙腸関節障害による運動機能障害のため」と説明している。

 米倉は「何としても出演したくて、できる限りのトレーニングと治療を日々頑張ってきたのですが、見てくださる方の心を揺さぶるコンディションには到底値しておらず、このたびの苦渋の決断が大変悔しく、本当に残念です」などとするコメントを寄せ、無念をにじませた。

 「CHICAGO」は米倉の代表作の一つ。今回は2012年のブロードウェーデビューから10周年。作品の初演から25周年の記念すべき公演でもあり「何としても出演したかった」。しかし約2時間半、高いヒールの靴を履いて、歌い踊る今作は体にかかる負荷が大きく、ドクターストップがかかった。

 関係者は「3年ほど前にバラエティー番組のロケで腰を強打してから状態が悪いようだった。1カ月ほど前にも、あまりの痛さでいすに座れず周囲も心配していた」と語る。ただ、女優業は休養しない。所属事務所はスポニチ本紙の取材に「年内の決まっているお仕事は協議しながら進めていく方向です」とした。

 17年と19年にも主人公ロキシー・ハートを演じ、4回目の主演を間近に控えていた「CHICAGO」は、実話に基づいた2人の悪女によるスキャンダラスなシンデレラストーリー。米倉にとって思い入れ深い舞台だ。

 19年の公演では「低髄液圧症候群」を発症し、スポットライトを浴びると光がつながって見えてしまい、どちらが前か分からなくなるなどの症状に悩まされながら千秋楽までやり遂げた。作品への思いは消えることなく、「この作品での次なる挑戦に向かってゆっくりまた歩きだしていきたい」と再びその舞台に立つことを誓った。

 ▽急性腰痛症および仙腸関節障害 急性腰痛症はいわゆるぎっくり腰のことで、仙腸関節障害は骨盤の骨である仙骨と腸骨の間にある関節の障害。立ったり座ったりするのがつらいような痛みは通常、4~5日、長引けば2週間ほど。一過性で終わることが多いが、慢性的な場合はリハビリが必要。腰痛の5%は内臓の病気や産婦人科系の病気が原因だといい、横浜市の松宮整形外科の松宮是哲(これひさ)院長は「痛みが長引く場合は他の病気が隠れている恐れがあるため、検査が必要」と呼び掛けている。

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