B・B・キングのギターが3000万円で落札 名器「ルシール」のひとつ

[ 2019年9月24日 10:50 ]

「ルシール」を奏でる故B.B.キング氏(AP)
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 2015年に89歳で死去したブルース・ギターの帝王、故B・B・キング氏が所有していた指輪や衣装など計550点以上がオークションにかけられ、楽器メーカーのギブソン社がキング氏の80歳の誕生日に贈った「ES―345」のプロトタイプ型ギターが28万ドル(約3024万円)で落札された。落札者の詳細は非公表。AP通信によれば、当初の予想落札価格は8万ドル(約864万円)から10万ドル(約1080万円)でそれを大幅に上回った。

 このギターはキング氏が「ルシール」と呼んだギターのひとつで、背面には同氏のサインが入っている。1950年代、キング氏はアーカンソー州のクラブに出演していたが、その際、2人の男性がけんかを始め、ストーブを倒したために火災が発生。キング氏は外に避難したものの、自分のギターを忘れたために、燃え盛る建物の中に突入してギターを持ち出した経緯がある。翌日になってけんかの原因が「ルシール」という名の女性を巡って争っていたことがわかり、キング氏は自分がその後、愚かなことをしないように自分のギターにその名をつけるようになった。

 なおダイヤモンドを散りばめた金の指輪は1万6250ドル(約176万円)で落札。同氏所有のブルースのレコード類(78回転のSP)は当初500ドル(約5万4000円)~700ドル(約7万6000円)と見られていたが、5万12000ドル(約553万円)という予想外の高値が付き、主宰のジュリアンズ・オークションは落札総額が130万ドル(約1億4000万円)に達したとしている。

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2019年9月24日のニュース