祐大のおかげです!DeNA“鬼門”で虎に快勝 初回満塁で一掃三塁打&新助っ人を好リード

[ 2024年4月3日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA5-3阪神 ( 2024年4月2日    京セラD )

<神・D>初回2死満塁、山本は中越えに3点適時三塁打を放つ(撮影・後藤 大輝)
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 DeNAは2日、阪神を5―3で下した。初回、山本祐大捕手(25)の3点三塁打など4点を先制。3回にも1点を加え、昨年のセ・リーグMVPで新人王の村上頌樹投手(25)をKOした。実家が京セラドームにほど近い7年目捕手は2安打3打点に加えて好リードで躍動。昨年、京セラドームで8戦無敗を誇った阪神に快勝し、単独首位に立った。 

 虎党の熱狂に包まれた京セラドーム。だが地元出身の山本には、そのプレッシャーさえ心地よかった。「本当に地元で、小さい頃から足を運んでいた球場。ここで歓声を聞ければ、幸せだし気分も高まるんです」。そんなプロ7年目の地元愛が、難敵右腕を粉砕する力となった。

 1点をリードした初回2死満塁。昨季MVP&新人王の村上からファウルで粘った9球目の直球を、右中間に運んだ。走者一掃の三塁打。「追い込まれていたので、最後は“甘い球来てくれ”と願っていた。そして“抜けてくれ”と」。全ての思いが実を結んだ一打が、敵地をため息に包み込み三塁側ベンチを盛り上げた。チームは3回にも3安打などで1点を加えて村上をノックアウト。昨年、初回の失点がなかった右腕にプロワーストタイの5失点させ撃破した。

 大阪市大正区出身。実家は同球場の近隣で、幼少期から何度となく足を運んだ。「自転車で10分の距離なので。野球も大好きだったので本当に楽しかった」。両親も、近隣で「串焼GAO」を経営。関西でDeNAが試合を行う時には、ファンで満席となる。もちろん山本も商売繁盛は大歓迎。「お店の名前もどんどん出してもらいたい」と活躍して同店の名前を出すことを親孝行と考えている。

 昨季は自己最多の71試合に出場。東とのバッテリーでスポニチ制定「バッテリー賞」も受賞し、東がお立ち台で叫ぶ「祐大のおかげです」は、タオルグッズなどで販売され盛り上がりを見せた。この日、メジャー初勝利を挙げたカブス・今永ともバッテリーを組み、その経験をさらなる成長に生かす。

 今季の山本の目標は「東さん以外の投手ともコンビを結成すること」。本職でも新助っ人右腕のジャクソンを6回1失点の来日初勝利に導いた。昨年の8戦全勝など京セラドームでの阪神の連勝を9でストップし、単独首位に浮上。「いい結果を出したい。そのことは毎日考えている」という7年目捕手の存在感が日増しに強くなってきた。(大木 穂高)

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