ソフトバンク・大関「とにかく勝ちたいと」 堂々7回3安打無失点 小久保監督に本拠地開幕勝利プレゼント

[ 2024年4月3日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク2ー0ロッテ ( 2024年4月2日    ペイペイD )

<ソ・ロ>お立ち台でVIVAポーズを決めるソフトバンク・大関(左)とウォーカー(撮影・岡田 丈靖)
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 ビバ、ホークス!ソフトバンクは2日、ロッテを迎えたホーム開幕戦に2―0で競り勝ち、今季初の2連勝とした。先発の大関友久投手(26)が7回3安打無失点で今季初勝利。アクシデントで登板を回避した和田毅投手(43)の代役を果たし、小久保裕紀監督(52)にホーム初白星をプレゼントした。チームは本拠地開幕戦で8連勝となった。

 土俵際で驚異的な粘りを発揮した。大関が2―0の7回に1死満塁の危機を乗り越えると、ホーム開幕戦で満員御礼だったスタンドでは座布団ではなく黄色のジェット風船が乱舞した。

 「とにかく勝ちたいと思って完全にスイッチを切り替えた。いい力を発揮できました」

 7回1死一、二塁で愛斗を三ゴロに仕留めたかに思えたが、送球を受けた牧原大が二塁ベースを踏み損ねて塁が埋まった。「去年より体の機能も良くなっていたので変化球をうまく操れた」。茶谷を2球連続フォークで追い込み、最後はこの日最速146キロ直球で見逃し三振。続く中村奨は3球連続スライダーで遊ゴロに抑えた。

 7回96球、3安打無失点と堂々の投球で今季初勝利。昨季はシーズン開幕戦で同じロッテに7回2安打無失点で勝っている。「そうですか。ありがとうございます。1試合目から自信になる」と少し照れ笑いした。シーズン初先発は得意で22年から3連勝。いずれもロッテを下した。

 昨季は苦悩が多かった左腕にとって“一笑目”となった。「指先、体、脳、心の全てバラバラになって、前を向く気持ちと全てがずれている感じが続いた」。体調不良などで離脱が重なり、5勝止まり。ポストシーズンでの登板機会も回ってこなかった。「メンタルは弱くはないけどオフから考え方を変えた」。プロアスリートの自己啓発本を読み、何もしない日もつくり気持ちを切り替えた。「動じないメンタルを武器にした。今はもう大丈夫」と今季初登板を前に自信をつかんでいた。

 当初は先発予定で左手中指負傷のため回避した和田の代役として好投。小久保監督は「7回が全ての勝因でしょう。大関には一番、負担かけたが見事に期待に応えた。今日は投手、バッテリーの勝利」と最高の賛辞で称えた。

 ホーム開幕戦は17年から8連勝。白星のために大好きな白玉団子にシロ(白)ップをかけて食べた大関は「いい流れをつくれた。さらに高いレベルの投球をしていきたい」と力強く言った、工藤公康、杉内俊哉と球団の名左腕が背負ってきた背番号「47」のデビュー戦を飾った。(井上 満夫)

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