【トライアウト】ソフト・高橋純平 「最後のマウンドという気持ちで…」悲壮覚悟 元同僚に死球で謝罪

[ 2023年11月15日 11:48 ]

<NPBトライアウト>シート打撃で、力投するソフトバンク・高橋(撮影・久冨木 修)
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 プロ野球の12球団合同トライアウトが15日、鎌ケ谷スタジアムで行われ、ソフトバンクを戦力外になった高橋純平投手(26)が登板した。

 1人目のオリックス・園部に対して左前打を許したが、2人目のロッテ・西川に対し、ツーシームで空振り三振。続くソフトバンク・早に対し、左足に死球を与え、場内がざわつく中、マウンドを降りた。

 県岐阜商から15年ドラフト1位でソフトバンクに入団。17年にプロ初登板を果たすと、19年にはリリーフでキャリアハイとなる45試合に登板。3勝2敗17ホールド、防御率2・65をマークした。しかし昨季以降は1軍登板なしに終わった。

 登板を終え、「もしかしたらマウンドで投げるのは最後になるかもしれないという気持ちで最後のマウンドという気持ちで上がりました」と振り返った。

 「よかったところは全球種、真っすぐカットスライダーフォークこれを腕振って投げれるところを全球種見せようと思って練習してきた。そういう点では全球種、ストライクゾーンにはいったもので見せることがよかったのでよかったですけど。悪かったところは最後の早のデッドボールっていうのは…申し訳なかったです」と詫びた。

 「戦力外なるまでの2年間で課題だった左バッターのクイックでタイミングかわったときにどうしても引っかけるクセがどうしてもついちゃっていたので悪い所が出た」と反省。

 それでも自信のあるフォークで空振り三振も奪い「真っすぐまだまだスピード出るというところだったり、変化球の質を見せようと思ったのでそれはできたかなと思います」と振り返った。

 戦力外受けてからは2軍施設のある筑後でトレーニングを積んだ。本隊を横目にジャージー姿で練習し「苦しさはないですけど…でもまだまだぼくもやりたいなという気持ちはそれを見るたび思いましたね」と率直な思いを吐露した。

 「よく言うじゃないですか、ホークスは他球団行ったら投げられるでしょうとか言う人いるんですけど、僕はどちらかと言ったらホークスで1軍で投げられない選手は他球団でも1軍で投げられないって思ってやってきた。その気持ちは今でも変わりませんし。ただ、自分もまだまだやりたいぞというところであきらめたくない気持ちもあります」と述べた。

 NPB以外の選択肢も「一応考えてます」とし、競技続行への強い意志を見せた。「正直、緊張しいで今日にむけて緊張していたので。そこが終わって結果はいろいろありますけど、投げられたということで良かった」と安どの表情だった。

 今年のトライアウトには投手41人、野手18人が参加。過去1414人が参加し、77人が新たなチャンスを手にした。内訳は投手36人、内野手22人、捕手6人、外野手13人で“合格率”はわずか5%。スタンドには各球団のスカウト陣が集結し、日本ハム・稲葉GMも練習から熱視線を送った。

 シート打撃のルールは、投手1人が打者3人に対し、ボールカウントは1-1から投球する。同じ投手の登板時、アウトカウント・ランナーは加算。審判は2人制で行われる。

 元西武の多和田真三郎投手が2年ぶりに参加するほか、広島・薮田和樹投手、オリックス・吉田凌投手、楽天・高田萌生投手、引地秀一郎投手、ヤクルト・吉田大喜投手、成田翔投手、ソフトバンク・高橋純平投手、阪神・高山俊外野手、DeNA・田中俊太内野手、田中健二朗投手、ロッテ・福田秀平外野手、西川僚祐外野手、中日・伊藤康祐外野手、日本ハム・井口和朋投手、立野和明投手、姫野優也投手、元ヤクルト・中山翔太外野手、元広島・山口翔投手、元日本ハム・高山優希投手らが参加。

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