スタインブレナー・オーナーが約束したヤンキースの変革とは 「バントの多用」?

[ 2023年11月8日 14:25 ]

ヤンキースのスタインブレナー・オーナー(AP)
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 ヤンキースは23年は地区4位、82勝80敗の成績で、16年以来、初めてポストシーズン進出を逃した。一方でレンジャーズが元ヤンキースのネーサン・イオバルディ、ジョーダン・モントゴメリー、アロルディス・チャプマンらの活躍で世界一に輝いた。

 ハル・スタインブレナー・オーナー(53)はこのふがいないシーズンについて「受け入れられない。大きな変革を約束する」と話していた。ところがシーズン終了から5週間が経って、7日(日本時間8日)に初めて行われたビデオ会見では、変革の具体的な内容については曖昧な返答に終始。

 唯一明快に説明したのは「バントの多用」だったと、FOXスポーツ電子版ががっかりしたトーンで報じている。

 バントについて提案したのはアーロン・ブーン監督だそうだ。23年の犠牲バント数はわずか9個で30球団中23位だった。「監督が、メジャーの野球が変わってバントが再びゲームの大きな一部分になっていると言っている。練習させることが重要だと。そこで育成部門で取り組ませることにした」と話す。

 一方でサラリー総額については23年は2億7865万ドルを使っていたが、「勝つために3億ドルを払う必要はない。その証拠にレンジャーズもアストロズもそこまでは使ってはいなかった」とした。

 FOXスポーツは「それを言うなら、レンジャーズもアストロズもバントを多用してはいなかった。レンジャーズの犠牲バントは10個で、アストロズも14個で30球団中真ん中くらいだった。一番犠牲バントが多かったのはダイヤモンドバックスだが、若いスピードのある選手が多いスモールボールのチームだからだ。でもワールドシリーズではレンジャーズのパワーに敗れた」と指摘している。

 ヤンキースは若手に切り替えようとしているが、依然ジアンカルロ・スタントン、DJ・ラメーヒュー、アンソニー・リゾとベテランが多く、23年は30球団中最も足が遅いチームのひとつだった。

 スタインブレナー・オーナーは「ベテランと若手をミックスする必要がある、チームを若くしていく」と説明したが、バントの多用で果たして24年に勝てるのか、これでは23年のヤンキースと大して変わらないと厳しく指摘している。

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