藤浪晋太郎の恩人・ア軍コッツェイ監督が契約延長をゲット 我慢強いリーダーシップに高い評価

[ 2023年11月8日 09:58 ]

アスレチックスのコッツェイ監督(AP)
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 アスレチックスがマーク・コッツェイ監督(47)の契約を1年延長した。当初の契約は22年から24年までの3年間で、25年はチームに選択権があったが、それを行使した。7日(日本時間8日)球団が発表した。

 コッツェイ監督のアスレチックスは22年が60勝102敗、23年が50勝112敗という成績。2年間の勝率は33・9%だった。

 だがそれはオーナーが主力選手をトレードやFAで放出し、ろくに補強しなかったため。それに加えて一方的にラスベガスへの移転を進め、地元ファンの反感を買った。スタンドは連日閑古鳥が鳴き、選手たちのモチベーションを高めるには非常に困難な状況だった。

 にもかかわらず、コッツェイ監督は試合後クラブハウスで、敗戦に打ちひしがれる選手たちを励まし、音楽をかけ、士気を鼓舞、選手たちを前向きな気持ちにさせた。

 藤浪晋太郎についても制球難で先発投手失格、リリーフ転向後も成績はぱっとせず、6月28日まで防御率は10点台だった。それでも見捨てず、どうすればピッチング内容が良くなるか話し合い、我慢強く、起用し続けた。最終的に34試合に登板し、防御率8・57と成績は上向き。トレードデッドライン前の7月に優勝を目指すオリオールズが獲得に動いた。おかげでア・リーグ東地区優勝の美酒に酔いしれる経験もできた。

 デービッド・フォーストGMはコッツェイ監督のリーダーシップを高く評価している。「マークは元1巡指名選手で、期待されてメジャーデビューしたが、100敗したチームで苦労するなど、いろいろな経験をしている。その後オールスターに選ばれたり、プレーオフに出たり、最後はジャーニーマンとして球団を転々としていた」と説明。艱難辛苦を乗り越えてきた人物だからこそ、現在の困難なアスレチックスを率いてこられた。

 「チームのリーダーとして球団の顔として頑張ってくれた。これ以上に望めることはない」と言う。コッツェイ監督はAP通信の取材に対し「これからフロストGMと一緒に優勝争いするチームを作っていく、この機会にエキサイトしている。オーナーにも感謝したい」とコメントを寄せている。

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