DeNAドラ1度会 別格の決勝弾丸ソロでENEOS快勝をけん引 社会人野球日本選手権

[ 2023年11月8日 18:19 ]

第48回社会人野球日本選手権大会1回戦   ENEOS9―2TDK ( 2023年11月8日    京セラD )

<TDK・ENEOS>2回無死、先制ソロ本塁打を放ち、雄たけびを上げるENEOS・度会(撮影・北條 貴史)
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 やはりモノが違う。2回だ。DeNAからドラフト1位指名を受けたENEOS・度会隆輝のバットが、勝利への号砲を鳴らした。カウント3―1からの5球目、内角低め146キロ直球をフルスイング。弾丸ライナーで右中間スタンドへ突き刺した。圧巻の先制ソロだ。

 「(相手の)佐藤亜蓮投手は、直球が強くて、好投手というデータが入っていたので、その投手の強い真っすぐを一発で仕留められたのは良かったんじゃないかと思います」

 今秋ドラフトでDeNA、中日、ロッテの3球団が競合した実力を、アマチュア最後の全国舞台でも、いかんなく発揮した。立ち上がりから150キロ台を連発していた相手先発・佐藤亜の鋭気をくじき、味方打線を勢いづける強烈な一撃。試合の流れを一振りでたぐり寄せ、一挙4得点の口火を切った。

 「監督の言葉が“力まなければ大丈夫”という気持ちにさせてくれたので、あの本塁打は、(あの)打席のちょっと前に監督が言ってくれた助言のおかげかなと思います」

 本塁打の打席直前には“野球のお父さん”と慕う大久保秀昭監督から「力まなければ、おまえは大丈夫」と助言を受け、無駄な力を入れないことを意識して打席に臨んだ。またこの日、スタンド観戦した父・博文さんからも「力まずに楽しく、おまえらしいプレーをしてこい」と電話で同じ内容のアドバイスを受けていたことを明かし、「(父は)大久保監督と似ているところがあって…本当に監督と同じことを」と笑った。「父親も仕事がたまたま休みで来てくれていたんですけど。遠くからわざわざ来てくれていて、本塁打が打てたのはすごい良かったと思います」と、うなずいた。

 度会の先制ソロから勢いづいたENEOS打線は、4点リードの5回2死満塁でも6番・丸山壮史が右越え満塁本塁打を放つなど、12安打9得点とTDK投手陣を粉砕。出場4大会連続で初戦を突破した。度会は「社会人選手としては、今大会が最後となってしまうんですけど、監督を胴上げして、最高の笑顔で、この大会を終えたい」と言葉に力をこめた。

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