デスパ復帰に祝砲だ ソフトバンク柳田が9回土壇場に完封阻止の10号「久々やったんで出てよかった」

[ 2023年6月26日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク2ー4オリックス ( 2023年6月25日    ペイペイD )

<ソ・オ>9回2死一塁、右中間へ10号を放った柳田(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクの柳田悠岐外野手(34)は25日のオリックス戦で0―4の9回2死一塁、山崎福也投手(30)から右翼へ10号2ランを放ち、土壇場で完封を阻止した。対山崎福は通算打率・487、6本塁打の相性は健在。同一カード3連勝を逃し、連勝は4で止まったが、首位は維持。優勝争いのライバルに対し、食らわせた意味ある一発だ。この日、入団会見したデスパイネに対する“お帰り弾”にもなった。

 得意とする山崎福の完封を阻止する一撃だった。柳田が最後の最後に一泡吹かせた。

 「グーッとためて、ヘッドが立って打つことができました。いい打ち方ができた。久々やったんで、(本塁打が)出てよかった」

 0―4の9回2死一塁。この日、打線がほぼ完璧に抑えられた左腕のチェンジアップにやや泳がされたが、芯でとらえた打球は右翼席へ飛び込む10号2ランとなった。今月2日の広島戦以来17試合ぶりの一発。4年連続10度目となる2桁アーチに「たまたま、甘いところやったんですけど、一本でも多くですかね」と言葉も弾んだ。

 5月12日以来の対戦となった山崎福からは2回にチーム初安打となる右翼線二塁打など、2安打2打点。これで通算39打数19安打の打率・487、6本塁打、16打点。驚異の数字を残しているが、本人は「ちょっと、知らないですけど」と相性は気にしていない。ただ、完封されていれば優勝争いのライバルに新たな“天敵”が出現しかねない事態だっただけに、次につながる意味のある一発だ。

 戻ってきた大砲に送る“お帰り弾”にもなった。この日、練習中のベンチに、入団のあいさつに来たデスパイネと抱き合って再会を喜んだ。「パワーのあるバッターなんでね。楽しみになりますよ。久々の感じは、しなかったですね」。右の長距離砲はチーム最大の補強ポイントであり、主将にとっても頼もしい相棒の復帰となる。

 「(柳田は)調子が悪いわけやない。近藤がいいから、そう見えるだけ。9回は盛り上がった。明日も試合はある。そのまま入っていける」と藤本監督。連勝は4で止まったが、首位を維持し、きょう26日に東京ドームの楽天戦で開催される今季最初の「鷹の祭典」に流れをつないだ。

 「次は勝ちゲームになるように、ですかね」と柳田。4連勝中は3度V打を放った中村晃が目立ったが、この一発は次の主役候補の“予告編”のようにチームを活気づけた。(井上 満夫)

 ○…柳田(ソ)と山崎福(オ)の対戦成績は通算39打数19安打、6本塁打の好相性。21年までは24打数9安打3本塁打の打率・375だったが、特にここ2年間は数字が上昇。22年は9打数6安打1本塁打の打率・667、23年は2試合6打数4安打2本塁打の打率・667と3分の2の確率で安打が出る計算だ。20年からは今季まで4年連続本塁打も記録中。一方、対戦成績の割には四死球は4と山崎福も勝負にいっていることもわかる。

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