逆輸入新人 日本ハム・加藤豪将 昇格即NPB初打席で初安打 英語で言い聞かせた「俺は無敵だ」

[ 2023年5月26日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム5―1ソフトバンク ( 2023年5月25日    エスコンF )

<日・ソ>2回、安打を放つ加藤豪(撮影・高橋 茂夫)
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 静かなイントロが響く。登場曲はMr.Childrenの「Tomorrow never knows」。日本ハムのドラフト3位・加藤豪は英語で自らに言い聞かせた。「I am invincible(俺は無敵だ)」。心は熱く、頭は冷静にNPB初打席に立ち、快音を響かせた。 試合結果

 3月に右腹斜筋肉離れで開幕は2軍。地道なリハビリを経て待望の1軍初昇格を果たした。「記念すべき日。自分が思うようにプレーしてくれたらいい」と新庄監督から背中を押され、「6番・二塁」で即先発出場。初打席は1点を追う2回だ。カウント1―1からガンケルの143キロ直球に反応。NPB初安打が中前で弾んだ。新庄監督も「思わず取りに行った」とベンチを飛び出して記念球を要求。この一打を皮切りに同点とし、3回以降も着実に得点を重ねて連敗を3で止めた。

 昨年にブルージェイズで待望のメジャーデビューを果たした「逆輸入ルーキー」。志願参加の秋季キャンプでは「柔道を学んでいる感じ」と日米のギャップに苦戦も、同年のチームの全試合をチェックするなど日本の野球を学んだ。今春はキャンプイン前日にも右手人さし指を骨折するなど度重なる試練も乗り越えた初安打だった。

 登場曲は米国の文化になじめなかった幼少期、野球場へ送迎してくれた父の車の中で流れていた曲。「本当に行きたくなかったけど、野球をやめていたら今の自分はない。凄い大事な曲です」と言う。同曲の歌詞には「勝利も敗北もないまま 孤独なレースは続いてく」とあるが、加藤豪は大切な仲間とともにシーズンを戦い抜く。 (清藤 駿太)

 ◇加藤 豪将(かとう・ごうすけ)1994年(平6)10月8日生まれ、米カリフォルニア州出身の28歳。両親は日本人。3歳で日本に移り神奈川で生活。6歳でサンディエゴに戻り野球を始めた。ランチョ・バーナード高から13年ドラフト2巡目(全体66位)でヤンキース入団。マーリンズ、パドレスを経て22年にブルージェイズで初のメジャー昇格を果たして8試合に出場。5月からメッツ3Aでプレー。同年ドラフト3位で日本ハム入団。1メートル85、91キロ。右投げ左打ち。

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