巨人・秋広 松井以来20歳以下中軸で2本の長打「光栄なこと」

[ 2023年5月26日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5―4DeNA ( 2023年5月25日    東京D )

<巨・D>初回、秋広が適時三塁打を放つ(撮影・篠原岳夫)
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 巨人の秋広優人内野手(20)が25日、DeNA戦にプロ初の中軸となる「3番・右翼」で出場し、初回に同点三塁打を放つなど2本の長打で勝利に貢献。20歳以下でチームのクリーンアップを任されたのは、背番号「55」の大先輩である松井秀喜が93~95年に務めて以来。開幕からなかなかリズムに乗れなかったチームは2連勝で今季最多タイの貯金2。この勢いを維持して上位2チームを追う。

 身長2メートルの20歳はプロ初の3番でも動じない。それが「シン・ゴジラ」たるゆえんだ。0―1の初回1死二塁。秋広が放った打球が左翼線を転がる。同点の適時三塁打。5回も同点のきっかけをつくる二塁打と2本の長打で打線をけん引した。

 「ジャイアンツのクリーンアップというのはそう簡単に打てることじゃない。光栄なことですし、初めてで2本打てて良かった」

 20歳以下の中軸での出場は93~95年の松井秀喜以来。それでも「今まで通り投手に食らいつく」と気負うことはなかった。試合前まで打率・211と苦手とする左投手相手の起用も意気に感じ、3カード連続の勝ち越しに貢献。原監督も「力できちんと3番を、ということ」と信頼する。

 チームでは松井秀喜もつけた偉大な背番号、55を継承する。「レジェンドというか、テレビの中の人」という松井氏とは3日に初対面。始球式で東京ドームを訪れた同氏にユニホームにサインをもらい「将来のジャイアンツを背負って」と激励された。「もっともっと結果を出したいと思った」と意気込む。

 これで打率・349だが、常に自分に言い聞かせている言葉がある。「調子が良いと思ってはいけない」。昨季は一度も1軍昇格できず、今季もキャンプ途中で2軍落ち。一年を乗り切るため、日々、打撃を映像で見返し課題をつぶしている。

 オフに自主トレをともにする師匠の中田翔の6番での1軍復帰も祝う活躍に「休み明けで“クリーンアップはまだ早いです”と言っておきました」とおどけた秋広。もうチームに不可欠な存在だ。(小野寺 大)

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