水上善雄2軍監督も泣いた　甲斐拓也のひたむきな努力「報われてよかった」

笑顔を見せる甲斐
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　ロッテなどで活躍した水上善雄氏（65）が23日、YouTube「プロ野球OBクラブチャンネル」に出演。14年からソフトバンクのコーチ、2軍監督として見た甲斐拓也捕手の涙が出るほどひたむきな姿勢を紹介した。

　水上氏は甲斐を「努力の塊」と表現した。「お母さんのために頑張る、と言って絶対に手を抜かない。打たれると涙を流す負けず嫌いなところもあった」という。

　当時は2軍の正捕手は山下斐紹。打撃がよくコーチ陣は山下の育成に力を入れていた。

　一方の甲斐は朝7時の早出練習の前に1人で来て、打撃マシンを相手に捕球練習を何百球も繰り返していた。全体練習の後で特打、特守もやる。そして、終わったらまたマシンを相手に何百球も受けている。

　水上氏は「その姿を見て涙が出そうになった」と振り返った。「あんなに努力できるヤツがいるんだと、しかもいつも人に感謝している。これは世に出してあげないとダメだ」と思ったという。

　水上氏は打撃は山下に及ばないが盗塁阻止力を買って「守りだけでスーパースターになる」と1軍首脳陣に甲斐を推薦した。相性のいい千賀滉大が同期にいたことも幸運だった。

　水上氏は「甲斐が報われてよかった。努力したら夢がかなうという典型的な例です」と今では日本代表の正捕手に成長した姿にうれしそうだった。