巨人先発陣に神獣降臨 グリフィン必殺“グリカット”でキューバ打線を2回無安打無失点

[ 2023年2月23日 05:30 ]

練習試合   巨人2-0キューバ代表 ( 2023年2月22日    沖縄セルラー )

<巨人・キューバ>2回を無失点に抑えた巨人の先発・グリフィン(撮影・西川祐介)
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 勇猛果敢に胸元をえぐるグリフィンボールで違いを見せた。巨人の新外国人左腕・グリフィン(前ブルージェイズ)が今季初対外試合のキューバ代表との練習試合に先発。「カットボールがあったから、メジャーに上がれた」と自信を持つカットボールを高めに投じ、打者を惑わせた。

 「変化球を早いカウントで投げようと考えていた。満足のいく変化をしていた」

 日本で実績を誇る2人への投球に真骨頂が詰まっていた。初回2死。18年から昨季までソフトバンク在籍の3番・グラシアルと対戦。カウント2―1から内角高めのカットボールでファウルにさせ追い込むと、152キロ直球で空振り三振を奪った。2回先頭のデスパイネも、1ボールから内角高めのカットボールで差し込みファウルにさせ、148キロ直球で右飛に打ち取った。

 2回を1四球のみの無安打無失点2三振。高めにカットボールを投じるスタイルに、受けた小林も「全然ない(攻め方)。良いかなと思う」と日本では少ない組み立てと指摘。直球に近く、手元で鋭く曲がる軌道に「なかなか見ないカット。器用な投手なので“グリカット”はいつでも投げられる」と太鼓判を押した。左の先発の柱に期待する原監督も「胸の張りが素晴らしい。弓矢を引いているよう」と目尻を下げた。

 昨季はメジャーで6試合全て中継ぎ登板も「先発は慣れている」と自信を見せる1メートル90の長身左腕。同名の空想上の生き物は、ギリシャ神話では神々を乗せた車を力強く引く。強気に攻める投球スタイルで馬車馬のようにイニングを重ね、先発陣をけん引していく。(小野寺 大)

 ▽グリフィン 鷲の翼と上半身、ライオンの下半身を持つ伝説上の生き物。神話やファンタジー物語などに多く登場し、陶器や装飾具など多くの芸術でモチーフにされてきた。映画「ハリー・ポッター」シリーズでは、主人公が所属する寮が「グリフィンドール」と呼ばれ、エンブレムにグリフィンが描かれている。

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2023年2月23日のニュース