WBCメキシコ代表でオールスター捕手のアレハンドロ・カーク、出産の遅れで出場断念か?

[ 2023年2月23日 08:10 ]

ブルージェイズのアレハンドロ・カーク捕手(AP)
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 ブルージェイズのアレハンドロ・カーク捕手(24)がワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の出場を断念しなければならないかもしれない。複数の米メディアが22日(日本時間23日)に報じた。

 メキシコ代表はプールCで米国代表の最大のライバルだが、打撃に秀でたオールスター捕手を失う痛手は大きい。原因は妻の出産が遅れていること。カークはメキシコのティワナに実家があり、出産はそこから近いアメリカのサンディエゴでの予定。ブルージェイズのキャンプ地は、大陸の反対側のフロリダ州ダンイーデンで、球団は子供が生まれるまでは家族と一緒にいて良いと許可を出していた。WBC出場選手のためのレポートデーは早めの2月13日で、それに間に合わなくてもよかった。ところが出産が大幅に遅れ、全体練習が始まってもキャンプに参加できていない。22日ブ軍のジョン・シュナイダー監督は「チームのために決断しなければならない時が近づいている。彼にとってのベスト、チームにとってのベストなど、いろんなシナリオを話し合っている」と明かした。

 プールCはアリゾナ州フェニックスで戦うが、メキシコ代表のレポートデーは3月6日、初戦のコロンビア戦は3月11日。このままWBCに出てしまうと、ブ軍のキャンプ地で練習できる日数が限られてしまう。そこで球団首脳陣は本人にWBC出場を断念するよう求める意向だ。監督は「シーズンに向けてしっかり調整して欲しいのだが、微妙なタイミングに近づいてる」とデッドラインが近いことを示唆した。

 首脳陣が特に心配するのは捕手としての準備。このオフ、ブ軍は先発投手のクリス・バジットとリリーバーのエリク・スワンソンを獲得、新加入の投手に慣れないといけない。加えてピッチクロックなど新ルールに備えた練習も必要。捕手は早く投手にボールを投げ返し、素早くサインを出すのに慣れないといけない。WBCではピッチクロックは採用されない。メキシコにとっても厳しいニュースだ。今回は投でドジャースのフリオ・ウリアス、打でランディ・アロザレーナと大リーグのスター選手を擁し、戦力充実。決勝ラウンド進出を目指している。

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2023年2月23日のニュース