高校野球・大阪桐蔭の強さは個の力にあらず「しぶとく、粘り強く」西谷監督&エース前田が明かす全員野球

[ 2023年2月23日 08:00 ]

大阪桐蔭の西谷監督(左)と前田主将
Photo By スポニチ

 大阪桐蔭の強さを支えるのは、決して選手の個の力だけではない。西谷浩一監督は、代々受け継がれてきた勝利への貪欲さに胸を張る。「個の力では勝てません。全員が力を合わせて、しぶとく、粘り強く戦うのが大阪桐蔭の野球です」。絶対的王者には一見似つかわしくないような「しぶとさ」や「粘り」が選手に備わっていると明かす。

 今秋のドラフト1位候補に挙がる前田悠伍(2年)が、主将として取り組んできたこともチームの結束力を高めることだ。「(この冬の強化点は)チーム力です。自分たちは力がない。ただ、選手44人全員が力を合わせれば、対抗できると思います。反対に1人でも欠ければ弱い。そういったところを意識して、この冬はやってきました」。新チームは、昨秋の明治神宮大会で日本一を達成している。それでも、個の力がチームの特徴ではないと言い切る。

 西谷監督は「勝たないと意味がないよ」と選手に伝えている。両親などへの最大の恩返しは、白星を届けること。細かい技術よりも、選手に寄り添う指導を続けることで勝利への姿勢を植え付けてきた。

 指揮官は「日本一を目指す気持ちは強い。生意気だが、そこだけを目指して子どもたちは頑張っている」と3月の選抜大会へ決意を示した。今春は、全校が打倒・大阪桐蔭を掲げて挑んでくるに違いない。並々ならぬ対抗心を持つ相手に、しぶとく、粘り強く立ち向かう。(記者コラム・河合 洋介)

続きを表示

この記事のフォト

2023年2月23日のニュース