新井貴浩氏 「つなぐ」意識をしっかり持っていた広島打線 誠也の穴を全員で埋めている

[ 2022年3月27日 06:45 ]

セ・リーグ   広島10-5DeNA ( 2022年3月26日    横浜 )

スポーツニッポン評論家の新井貴浩氏
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 【新井貴浩 視点】最大のポイントは菊池涼の守備だ。4―1の4回1死一、三塁から宮崎の一、二塁間へのゴロを好捕して一塁アウト。抜けていれば一、三塁の局面が続いていた。この回を2失点でとどめ、直後の打席では本塁打。主導権を渡さなかった。初回先頭で西川が難しい内角カットボールを完璧に右前へ打ち返したことも効いた。決して状態が悪くなかった大貫の武器を最初に叩き、左打者の内角を攻めるDeNAバッテリーのプランを狂わせた。

 それにしても開幕から打線のつながりが素晴らしい。昨季までは鈴木誠也という絶対的な4番打者がいて、回せば何とかしてくれる…と頼りがちなところがあった。昨季38本塁打の攻撃の柱が抜け、オープン戦は1試合平均2・69得点。長打も減り、1人の力では穴を埋められないことを改めて痛感したはずだ。一人一人にできるのは「とにかく次の打者につないでいくこと」。強い危機感が従来以上に「つなぐ」意識を各打者に持たせ、2日連続の2桁得点を生んだ。(スポニチ本紙評論家)

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