中村武志氏 昨季と明らかに違う中田の内角の対応力

[ 2022年3月27日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人7―5中日 ( 2022年3月26日    東京D )

<巨・中>8回、適時二塁打を放つ中田。投手・田島(撮影・河野 光希)
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 【中村武志 視点】劣勢だった巨人が勝てたのは、5番に座る中田の存在だろう。日本ハムから途中移籍した昨季と明らかに違うのは内角の対応力だ。

 私が中日でバッテリーコーチを務めた昨季、バッテリーに示した方針は速球中心で内角を7割、外角は変化球中心で3割だった。中田もコンディションが悪く、内角球に反応できないため、厳しく攻めておけば、打たれる気はしなかった。実際に、15打数1安打、打率.067だった。

 今季は違う。2回は内角の際どいボール球を見極めて四球を選び、4回は内角を3球続けて攻められたが、引っ張って二塁打にした。下半身がドシッとしていて粘り強さがあるし、バットも最短距離で出ている。捕手の木下は行き過ぎるくらい内角を攻めたが振り切ってのファウルもあり、反応された。昨季のような攻め方は通用しないと感じたはずだ。

 元々が凄い打者。昨季も復活したら怖いと思っていたが、内角のさばきを見て実感させられた。(スポニチ本紙評論家)

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2022年3月27日のニュース