有藤通世氏パCS展望　ロッテ・佐々木朗希の勢い通用するか？

有藤通世氏
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　ロッテは初戦、佐々木朗がどういう投球をするのかが最大の見どころ。20歳。若さの勢いに懸けた部分もある起用だろうが、シーズンでは抜群の安定感を誇ったのも確か。捕手の田村を欠く中で、バッテリーの奮起がファーストS突破には必要不可欠だ。

　援護する打線は得点力がやや乏しい。攻撃力は楽天の方が上とみるだけに、投手陣はロースコアに抑えたい。そしてマーティン、レアードの両助っ人のバット以外の部分でいかに得点を奪うか。戦術はもちろん代打、代走など駒の使い方、投手の交代時期…。短期決戦の舞台で井口監督の采配力が試される。

　楽天は守護神・松井の故障からの復帰が大きい。さらに涌井も加われば中継ぎ陣の層はさらに厚くなる。先発陣も田中将、則本昂、岸、滝中ら駒がそろっており、3位ながら総合力は高い。仮にファーストSを勝ち抜けば、オリックスにも十分に対抗できるだろう。

　ただ、休養十分なオリックスはファイナルSの初戦に絶対的エース・山本を持ってくるはず。そこで白星ならアドバンテージを含めて2勝。有利であるのは間違いない。吉田正が復帰間近なのも明るい材料だ。注目しているのは宗。攻守でチームを引き締めている存在で、彼が機能すれば勝率が上がる。（スポニチ本紙評論家）