阪神・矢野監督 143試合目のV逸に「すごい粘り見せてくれた」 諦めない姿勢貫いた選手の奮闘称える

[ 2021年10月27日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0ー4中日 ( 2021年10月26日    甲子園 )

<神・中(25)>強いまなざしでファンにあいさつした矢野監督(撮影・大森 寛明)
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 阪神は26日、中日とのレギュラーシーズン最終戦に敗れ、DeNAを破ったヤクルトにリーグ優勝決定を許した。前半戦は首位を快走しながら、最後の143試合目で終戦。矢野燿大監督(52)は16年ぶりリーグ優勝の悲願に届かず、無念をかみしめた。勝利数で上回りながらの2位はセ・リーグでは1986年以来。悔しい“準優勝”になった。

 開幕から143試合目、ラストプレーは遊ゴロに倒れた大山の全力疾走だった。方針の一つに掲げる「諦めない姿勢」を最後まで貫いた。16年ぶりのリーグ優勝が消滅した悔しさの中で矢野監督は列の先頭に立ち、選手の奮闘を称えた。

 「本当にすごい粘りを見せてくれました。チーム全体で乗り越えられたかな…というところは10月の戦いではあった」

 ミスが致命傷となった。2回1死一、二塁。三ゴロで併殺を狙った二塁・糸原の一塁悪送球がファウルゾーンを転々とする間に二塁走者が生還。7試合ぶり、両リーグワーストの86失策目が決勝点に直結した。

 「やっぱり球際であったり、1個のアウト、1個のブロッキング、ベースカバーだったり、そういうところが出た試合だった」

 阪神は26日、中日とのレギュラーシーズン最終戦に敗れ、DeNAを破ったヤクルトにリーグ優勝決定を許した。前半戦は首位を快走しながら、最後の143試合目で終戦。矢野燿大監督(52)は16年ぶりリーグ優勝の悲願に届かず、無念をかみしめた。勝利数で上回りながらの2位はセ・リーグでは1986年以来。悔しい“準優勝”になった。

 5回は及川が先頭の岡林から空振り三振を奪いながら捕手の坂本が後逸(記録は暴投)。振り逃げを許し、2死満塁から3番手の馬場が大島に左前へ2点適時打を浴びた。2回42球の青柳に代打を送った捨て身の攻撃も空転。わずか4安打で11度目の零敗に沈んだ。

 「チーム状態は良くなかった。特にバッター陣。点が取れないというのが長かった」

 ヤクルトに開幕3連勝するなど前半戦は快進撃。後半戦は宿敵の巨人を打倒しながら、ヤクルトの驚異的なスパートに屈した。最後の首位は9月21日。不振のサンズも2軍に落ちるなど、攻撃力が低下した。

 それでも10月17日に3ゲーム差まで離される絶望的な状況から粘り、最終戦まで可能性をつないだことも事実だ。10月は12勝5敗3分け。77勝はヤクルトを上回った。

 「この悔しさを持って戦っていきます。コロナ禍で苦しい思いをされている皆さんに元気を感じてもらい、僕たちの挑戦から一歩前に進む気持ちを持っていただけるような戦いを見せていきます」

 矢野監督は力を振り絞って前を向いた。まだ2021年は終わっていない。CSの先には36年ぶりの日本一もある。悲願はついえても、再び立ち上がるしかない。(山本 浩之)

 ▼阪神・井上ヘッドコーチ けが人が出て、ベストメンバーが組めない中で、粘って粘って…という形でやってきた。セ・パ全チームで一番勝ったということは誇りに持ってほしい。CSで勝ち上がったら、日本シリーズに出られる。切り替えてそこに挑戦する。また、やる気と元気と笑顔を交えたタイガースの野球をCSに向けて促していきたい。

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