森繁和氏、巨人・戸郷さらなる成長の鍵は「左打者への内角」 21年初戦白星は自信になったはず

[ 2021年3月28日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人10ー5DeNA ( 2021年3月27日    東京D )

<巨・D>今季1勝目を挙げ、原監督(手前)とグータッチを交わす戸郷(撮影・森沢 裕)
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 【森繁和 視点】戸郷は直球に勢いがあったし、フォークもいい具合に落ちていた。7回1失点。9勝を挙げた翌年の初戦に勝ったことで「今年もいける」と自信になっただろう。チームはエース菅野に続く柱として期待している。2桁勝利へ向け、今後の課題を挙げるとすれば対左打者の攻め方だろう。

 7回、4番・佐野に初球の直球を本塁打された。戸郷の直球はナチュラルにシュート回転するケースが多い。右打者にとっては内角に食い込んでくるために邪魔になり、非常に効果的。しかし左打者の場合、内角を狙ったものがすっと甘く中に入ってしまう時がある。それが佐野に一発を浴びたボールだ。初球。より慎重に入らないといけなかった。

 この日の4安打は全て左打者。一方で6三振中5三振は右打者からだった。対右は内角のシュート、外角スライダーが有効だが、対左の時に内角をいかに攻めるか。佐野の一発の直後、気持ちが揺れることなく後続を3人で打ち取り、7回を投げ切ったのは成長の表れ。さらに大きな存在へ「左打者への内角」が鍵になる。

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2021年3月28日のニュース