選手時代は日大を1部昇格に導いた片岡監督 新指揮官として名門復活へ

[ 2021年1月19日 19:32 ]

片岡昭吾新監督。巨人でコーチを務める治大氏の実兄(撮影・柳内 遼平)
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 東都大学リーグ2部の日大が19日、千葉県習志野市のグラウンドで練習を公開した。昨年末に野球部で計17人が新型コロナウイルスに感染。県からクラスター(感染者集団)と認定され、当初の予定から4日遅れの17日に始動した。今年から指揮を執る片岡昭吾新監督は、巨人で3軍野手総合コーチを務める治大氏の実兄。「(コロナ禍で)つらい思いもあったが、やるぞという気持ち。春に1部へ昇格して、秋に神宮大会優勝が目標」と抱負を語った。

 日大の選手時代は1部昇格の立役者になった。2年秋は外野手の控えメンバーでチームは2部優勝。東洋大との入れ替え戦は1勝1敗で迎えた3戦目にスタメンに抜擢され、3安打の活躍で勝利、1部昇格に貢献した。「(当時の)鈴木博識監督から“準備しておけ”と声をかけられていたから結果を出すことができた。色々な勉強をさせてもらった」と当時を振り返る。

 日大を卒業後は社会人野球の名門・JR東日本に進んだ。07年の都市対抗では準優勝に貢献し、久慈賞(敢闘賞)を受賞するなど9年間プレー。一時はドラフト指名に向け闘志を燃やしたが、当時の堀井哲也監督から「コーチになってくれ」との言葉を受け現役を退いた。「選手としてまだやりたい気持ちもありましたが、コーチをやるようになって指導者の難しさ、面白さ、やりがいに気づくことができた」。18年から母校・日大のコーチになり、今年からチームの指揮を執る。

 プレッシャーのかかる入れ替え戦、一発勝負の社会人野球でのプレー経験から選手には基本の大切さを呼びかける。「負けにつながるミスが起こるのは全力疾走を怠っていたり、キャッチボールから基本ができていなかったりするから」。選手には“誰にも負けない当たり前”をやろうと呼びかけた。

 昨秋のリーグ戦は最終日まで青学大と優勝を争いながら一歩及ばず。コーチとして悔しさを味わった新指揮官が1部優勝23回の名門復活に挑む。 

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2021年1月19日のニュース