巨人ドラ7萩原 寮生活に持ち込んだ「竹の棒」の意味

[ 2021年1月19日 09:00 ]

素振り用の棒を持って入寮した創価大・萩原
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 14日から巨人の新人合同自主トレが始まった。支配下、育成と立場は違えど、プロでの活躍を夢見る若武者たちは横一線のスタート。ジャイアンツ球場で、首脳陣に元気な姿を見せた。

 7日には、その新人選手が一斉に入寮。思い思いの品を持参してジャイアンツ寮に入ったが、ドラフト7位の捕手・萩原(創価大)が持ち込んだ品は、約60センチの「竹の棒」だった。一見ユニークな持ち物だが、使い込まれた様子のこの棒は、常に初心に立ち返るためのものだ。

 「野球を始めた3、4歳の時に、父親がホームセンターで買ってくれたバット代わりのもの。家の前で羽を打ったりとか、柔らかいボール打つときにこれを使ってた。プロの世界でもこれをしっかり部屋に置いて、初心を忘れずやっていこうということで持ってきました」

 京都の実家で、父とともに来る日も打撃練習したこの棒を高校、大学の寮にも持ち込んだという。入寮当日は電車で運んできたといい「銃刀法で捕まるかなってちょっと怖かったんですけど(笑)。大丈夫でした」と笑わせてくれた。

 その両親からは入寮前「応援して下さる方はいる。その方々に恩返しできるように頑張ってきなさい」との言葉を贈られた。どの選手も故郷があり、どんな状況でも応援してくれる人がいるはず。萩原も「その思いを胸に、しっかり頑張れるようにやっていきたい」と応えた。

 巨人は大城や炭谷、小林といった実績のある面々のほか、若手では岸田も控えるなど捕手争いは熾烈で、這い上がるのは簡単ではない。それでも、思い出の染みこんだこの棒をお守りに競争をくぐり抜け、故郷に錦を飾る姿に期待したい。(記者コラム・田中 健人)

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2021年1月19日のニュース