マエケンは球界最高年俸グリンキー後継!初フリーで安打性0

[ 2016年3月2日 05:30 ]

フリー打撃に登板する前田

 メジャー最高年俸男の後継者だ!ドジャースの前田健太投手(27)が29日(日本時間1日)、フリー打撃に初登板。主力を含む打者8人を相手に計38球を投げ、安打性の当たりゼロに抑えた。見守った球団幹部や首脳陣は絶賛の嵐。受けたヤスマニー・グランダル捕手(27)は、オフにFAでド軍からダイヤモンドバックスへ移籍した昨季19勝右腕ザック・グリンキー投手(32)と重ね合わせた。

 ギアを上げた。前田が最後の打者ザラガをチェンジアップ、カーブ、直球で追い込むと、最後は直球で空振り三振。「ラストの打者と言われていたので力を入れようかなと」としっかり腕を振った。見守っていたデーブ・ロバーツ監督は「Atta boy(いいぞ)’Kenta!」と思わず声を上げ、振り遅れたザラガは「真っすぐを予想していたのにやられた」と舌を巻いた。

 初のフリー打撃登板。前田は「いい感じで投げられた。コースを投げ分けたり、いろんな球種を投げることができた」と振り返った。全球種を試し、直球は94~95マイル(約151~153キロ)を計測。宝刀スライダーは「もうちょっと修正していきたい」と反省したが、14年打点王のゴンザレスからを含む、3度の空振りは全て直球で奪った。アンドルー・フリードマン編成本部長、通算355勝の「精密機械」グレグ・マダックス球団特別補佐らも熱視線を送る中で、与えたインパクトは大きかった。

 中でも興奮気味だったのが、リードした正捕手グランダル。バッテリーを組んだ昨季19勝3敗、防御率1・66と圧倒的な好成績を挙げたグリンキーとダブらせた。「グリンキーと同じように4種類の球を操ることができるので、(リードを)クリエーティブにいける」。2人の持っている球種は速球(ツーシーム含む)、スライダー、チェンジアップ、カーブと全て同じ。細身の体から、多彩な球種を高精度でコーナーに投げ分けるスタイルはそっくりだ。

 昨季までカーショーとメジャー最強2本柱を形成していたグリンキーは、年平均では大リーグ史上最高額となる3442万ドル(約38億8900万円)の6年契約で、同地区のダイヤモンドバックスへ移籍。その後釜として8年契約で加わったのが前田だ。グランダルは「ケンタはいろんな方法で打者を揺さぶる。緩急、内外角…。バッテリーを組むのが楽しい」と続けた。

 前田は「これでうまく試合に入れる」とうなずいた。5日(日本時間6日)のオープン戦初登板の相手はダ軍。グリンキーが移籍した因縁の相手に実力を見せつける。(グレンデール・奥田 秀樹通信員)

 ▼リック・ハニーカット投手コーチ 変化球をうまく使い、2種類の速球も非常に良かった。

 ▼アットリー(通算236本塁打) 真っすぐは見かけと違い、非常に威力がある。スポットにしっかり投げてくる。

 ▼イーシア(通算159本塁打) どの球種でもストライクを取ることができる。メカニックは黒田を思わせる。

 ▼ケンドリック(通算打率・293) うまく球種を織り交ぜる。スライダーも遅め、カットボールとの間のような速めと、球速差があった。

 ▼ゴンザレス(過去9年間で8度の100打点以上) いい感じだけど、5球しか見ていないので…。

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