ロッテ 西野 中4日合格9勝目 “歓迎”「白星が多くなる」

[ 2013年8月10日 06:00 ]

<日・ロ>7回を抑え、ガッツポーズする西野

パ・リーグ ロッテ2-0日本ハム

(8月9日 札幌D)
 8回まで98球で3安打無失点。ロッテ・西野はプロ初完封が目前だった。しかし、9回のマウンドに上がったのは抑えの益田。試合後、伊東監督が理由を説明した。「本当は行かせたかったけど、次のことを考えて。ここからが正念場。いい投手は間隔を短くしていく」。それは5年目右腕への信頼の表れだった。

 3回3失点で自己最短KOとなった4日のオリックス戦(ほっと神戸)から初経験の中4日。「どこでマウンドを降りるにしてもゼロでいくつもりだった」。初回先頭の陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)は3球連続のフォークで空振り三振。2死一塁で4番・中田は142キロの直球で空振り三振に仕留めた。140キロ台前半の直球に、カーブ、スライダー、フォークを織り交ぜる省エネ投球で的を絞らせなかった。

 「うまくいけば白星が多くなる」。中4日の不安よりも勝利への貪欲さがこみ上げてきた。「基本に戻ろうと思った。打者の攻め方とかフォームを、いい頃のイメージを頭の中でイメージしていた」。3回KOの屈辱を繰り返さないために、イメージトレーニングを繰り返した。その結果、三塁も踏ませない好投で2桁に王手をかける9勝目。パ・リーグの育成出身投手としては新記録を打ち立て、チームを3連勝に導いた。

 先発の駒不足解消と逆転優勝のために首脳陣は、勝ち星が計算できる投手を今後は球数制限して中4、5日で登板させる考えだ。新人王争いでは楽天・則本が10勝を挙げているが、先発の間隔が短くなれば勝ち星を伸ばすチャンスも増える。「そういう(新人王争いの)面でも、チームとしても楽天を意識していきたい」。次のカードは本拠地での楽天戦。追い上げ態勢は着々と整いつつある。

 ≪8回無失点は自身最長≫西野(ロ)が8回無失点で9勝目。初完封はお預けとなったものの、これまで2度あった先発無失点の最長イニング7回1/3を更新した。育成ドラフト出身選手としては、12年山田(ソ)の8勝を抜きパのシーズン単独最多勝利。同出身選手の最多勝利は08年山口(巨)の11勝で、先発勝利に限れば全て先発の西野が最多になった。

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2013年8月10日のニュース