糸井 古巣に恩返し4安打 複雑「それはちょっと…」

[ 2013年4月14日 06:00 ]

<オ・日>日本ハムに連勝し喜びのポーズをとるオリックスの(左から)糸井、駿太、坂口

パ・リーグ オリックス8-2日本ハム

(4月13日 ほっと神戸)
 この勢いは本物だ。オリックスが相手ミスにもつけ込む9安打での8得点で、日本ハムに連勝した。3カード連続の勝ち越しを決めるとともに、今季最多の貯金「3」で単独2位に浮上した。

 「相手エラーもあったけれど、中盤以降は攻撃がかみ合っていた。最後まで雑なプレーにならなかったのもよかった」

 昨季9勝15敗と大きく負け越したパ・リーグ覇者を一蹴した森脇監督は、チームのレベルアップの手応えを感じつつ、少しだけ笑顔を見せた。「スピード」をテーマに掲げ、積極的に次の塁を狙う走塁が着実に力になりつつある。象徴的な存在が、新加入の糸井だ。

 5打数4安打と打ちまくり、2盗塁を得点に結びつけた。指揮官が求める“躍動感”を体で示した。「後ろに最強の打者(李大浩=イ・デホ)がいるので、つないでいくことを心がけている。盗塁はサインが出たら行こうと思っていた」。移籍後初対戦の前夜は1打数無安打(3四球)に終わったが、2戦目にして全開モード。「いろいろなもの(気持ち)があるので、それはちょっと…」と複雑な心境ものぞかせながら、元気な姿を見せることで古巣に恩を返した。

 「我々はチャレンジャー。失うものはない」が口癖の森脇監督のもと、チームは確実に変ぼうを遂げようとしている。この3連戦、懐かしの「ブルーウェーブ」のユニホームに身を包む選手たち。かつての栄光を取り戻す時が近づいているようだ。

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2013年4月14日のニュース