雄星 プロ初完封!21歳ついに覚醒、9回プロ最速153キロ

[ 2013年4月14日 06:00 ]

<楽・西>西武・菊池は9回2死、ウイニングボールを交錯しながらキャッチ

パ・リーグ 西武6-0楽天

(4月13日 Kスタ宮城)
 プロ初完封まであと1アウト。最後の打球はマウンド上に上がった。一塁・浅村、三塁・金子、捕手・炭谷が捕球しようと集まってきたが、西武・菊池は譲らない。交錯しながらも、ウイニングボールは自らのグラブに。何とも珍しい投飛でのゲームセット。

 勝利のハイタッチでは栗山主将に「どかんかい!」と冗談交じりに一喝されたが、それもまた、菊池らしかった。「東北に成長した姿で戻って来られたらと思っていた。岩手からもたくさん応援に来てくれて、うれしい。ほっとした」

 初めて東北で勝った。これまで盛岡、Kスタ宮城で計2回登板していたが勝ち星つかず。プロ通算10勝目となる節目の勝利を無四球完封で飾った。初回から直球が走り、許した安打はわずかに3本。8回終了後、渡辺監督から交代を打診されたが「行きたいです」と続投を志願した。9回にプロ最速となる153キロを投じ、128球を投げ抜いた。

 6球団が競合した09年ドラフト1位左腕も、3年間で通算8勝。今年にかける意気込みは並々ならぬものがあった。今季は登板間のブルペン入りを2度に増やした。前回登板時の配球などを再現し、課題を明確にするためだ。この日は3四球を出した前回6日のオリックス戦(京セラドーム)を反省。球を置きにいかず、思い切り腕を振ることを心掛けた。

 「エースと言われる投手はみんな完投して当たり前って思われてる。僕も少しずつ信頼を得られれば」。歓声を受けながら、菊池は晴れやかな表情でバスに乗り込んだ。

 ▼楽天・松井(菊池について)直球が走っていたし、チェンジアップもよかった。どの球も勝負球になっていた。

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2013年4月14日のニュース