川上 球団史139年で初…屈辱の開幕9連敗

[ 2010年6月17日 06:00 ]

<ブレーブス・レイズ>1回、ロンゴリアに2ランを浴び顔をぬぐうブレーブス・川上

 【ブレーブス4―10レイズ】ブレーブスの川上憲伸投手(34)が15日(日本時間16日)、レイズ戦に先発。雷雨で試合開始が2時間20分遅れる悪条件も重なり、初回に4点を失うなど5回7安打5失点で降板した。今季13試合目の登板でも白星を手にできず、先発投手としての開幕9連敗は球団史上ワースト。川上自身にとっては、昨季から続く連敗は11となった。

【試合結果


 どうすれば勝てるのか。それすら思い出せない。初回、川上はいきなり4点を失った。1死からクロフォードの平凡なゴロを、遊撃手のエスコバルが一塁に悪送球。続くロンゴリアへの85マイル(約137キロ)のフォークが真ん中に入り、先制2ランを被弾した。さらに2死から四球、連続二塁打…。悪い流れを止める力は、今の川上にはなかった。
 「失策の後を踏ん張ればチームも乗っていけるのに…。せめて本塁打は防ぎたかった」
 試合前から、文字通り暗雲が立ちこめていた。雷雨で試合開始は2時間20分遅れ。おまけにチーム関係者の伝達ミスで川上が開始時間を知らされたのは、わずか20分前だった。通常はアップに30分はかけるだけに、慌ててブルペンに走った。しかし2回にも1点を失い、5回5失点で降板。「(雨の影響は)問題じゃない。打たれたからって(調整が)難しかったと言えば、言い訳になってしまう」と唇をかんだ。
 開幕から13試合で勝ち星なしの9敗目。1871年創設でメジャー最古の球団であるブ軍史上で、すべて先発での開幕9連敗は創設139年目で初めてのこと。開幕9連敗自体も1909年のトム・タッキー以来101年ぶり。日本球界が誇った右腕が、メジャー2年目で不名誉な記録にまみれた。
 ただ連敗中は打線の援護に恵まれないケースも多く、この日も2回無死満塁で無得点に終わるなど拙攻続き。重い試合展開に、川上は「もう点をやれないと、いらないことを考えて投球が窮屈になってしまった」と肩を落とした。
 それでもコックス監督は「自責点は2点だけ。川上は試合をつくってくれたし、次回ももちろん先発させる」と明言。しかし、窮地に追い込まれつつある。昨年14勝を挙げ、右太腿痛で故障者リスト入りしているジャージェンズが14日にマイナーで実戦復帰。メジャー昇格も間近だ。次戦こそ、川上には何としても白星という結果が求められる。

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2010年6月17日のニュース