中田が変身!勝負の3年目は“脱力系”

[ 2010年2月3日 06:00 ]

グリップを浅く握り、打撃開眼を目指す中田

 勝負の3年目を迎えた日本ハムの中田翔内野手(20)が「脱力グリップ」で打撃開眼を目指す。フリー打撃は38スイングで柵越え5発。驚くような数字ではないが、そこには明確な意図があった。

 「西岡さん(ロッテ)がバットをコントロールしやすいよう(グリップに)右手は指先だけをかけていると聞いて取り入れた。力が入らないので感触も良かった」と満足そうに振り返った。
 これまで中田の右手のグリップの握り方は手のひらをバットに密着させる「パームグリップ」だった。ボールに当たれば飛距離は出るが、力み過ぎるとバットの安定性を欠く欠点があり、それが変化球を苦手とする要因ともなっていた。自主トレ中の1月中旬、大阪桐蔭の先輩・西岡に相談したところ、右手は指先だけをバットに引っかける「フィンガーグリップ」を伝授された。「1、2年目は飛ばすことで満足していたけれど今年は勝負の年。飛ばすことより確実性を上げたい」と取り入れることを決めた。
 指先だけをかけることで余計な力みは減った。あとは、フルスイングが持ち味だけに「軽く握る」感覚をどれだけ我慢できるかが課題だが「練習みたいな打撃が試合でできれば(打てる)自信はある」と手応えを口にする。大村打撃コーチも「中田は右手が強いからバランスが取れるし、バット操作は安定する。慣れれば1・5倍の距離が出る」と太鼓判を押した。
 今季から専念する外野守備でも、この日初めて本格的な練習を経験。稲葉らからアドバイスを受け、練習後は特守にも臨んだ。昨季は2軍でイースタン新記録の30本塁打も1軍では22試合出場でノーアーチ。飛躍に向けて、中田の変身は続く。

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2010年2月3日のニュース