長野“末続道場”入門!五輪走法で定位置奪取

[ 2010年2月3日 06:00 ]

全体練習後、末続慎吾(左端)の指導を受ける長野。右は大田

 巨人のドラフト1位・長野久義外野手(25)が2日、宮崎キャンプ2日目を視察した陸上の北京五輪男子400メートルリレー銅メダリスト・末続慎吾(29=ミズノ)から走塁指導を受けた。

 走攻守3拍子そろった即戦力新人は直立不動で何度もうなずいた。外野の芝生の上で大田とともに居残りで走塁練習を行っていた時だ。末続が歩み寄ると「走塁教室」が始まった。「野球選手は力でスタートするが、陸上選手は軸をつくってからスタートを切る」と陸上のクラウチングスタートを実演。大学、社会人時代には「盗塁失敗の記憶がない」と言うほど、足に自信を持っていた長野も「盗塁では左足に力を入れずにスタートしろと教わった。とにかく奥が深かった」と五輪メダリストの教えに目からウロコが落ちたようだった。
 個別指導は思わぬ形で実現した。個人合宿で宮崎に滞在していた末続に、関係者が連絡を取ってキャンプに招待。練習前に東海大の先輩である原監督が、新人の中でも特に股関節が硬い長野について「走り方を見てほしい」と打診した。走塁練習の直前には報道陣が立ち入れない室内練習場で長野、大田に約1時間半の打撃指導を行った指揮官は「刺激を受けてくれたと思う。10日ぐらい(宮崎に)いるようなので、いつでもウエルカム」と末続を引き続き“臨時走塁コーチ”に指名した。
 巨人の外野陣は12球団随一の層の厚さを誇る。長野がライバルに勝つためには武器であるスピードにさらに磨きをかける必要がある。ストレッチ方法や後ろ足の使い方などを伝授されたルーキーは「股関節の柔軟性も大事だと教わった。取り入れたいです」と末続直伝の走塁でレギュラー奪取を目指す。

 ◆末続 慎吾(すえつぐ・しんご)1980年(昭55)6月2日、熊本県生まれの29歳。九州学院から東海大を経て03年ミズノ入社。大学時代から高野進コーチに師事し、03年世界陸上パリ大会200メートルで銅メダル。08年北京五輪400メートルリレー決勝では第2走者で日本男子トラック種目初の銅メダル獲得に貢献した。同五輪を最後に長期休養中。1メートル78、67キロ。血液型O。

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2010年2月3日のニュース