おかわり劇場!想定外弾に「面白かったでしょ?」

[ 2010年2月3日 06:00 ]

ロングティーを行う中村

 これぞおかわり。驚異の場外弾!西武・中村剛也内野手(26)が2日、志願の居残りロングティーを行い、右翼スタンド後方の高さ22メートルの防球ネットを越える特大弾を放った。あわや民家直撃の推定150メートル弾。3年連続本塁打王を目指す主砲の恐るべきパワーに、仰天した球場関係者も慌てて落下地点の確認に走るほどだった。

 スタンドのファンは思わず拍手喝采。見守っていた渡辺監督も「見事だねえ」と手を叩いて大喜びだ。約30分間、合計で約100スイングの居残りロングティー。中村が「ラスト10本」と言った直後だった。2スイング目。高々と上がった打球が、右翼スタンド後方にある高さ22メートルの防球ネットの向こう側に消えた。その4球後にも再びネット越え。まさにおかわり君ならではの、豪快なショータイムだった。
 「最後の方は(ネット越えを)狙ってました。面白かったでしょ?ショーですよ、ショー。気分転換にもなりました」
 通常の打撃なら、投手の投げたボールの勢い、反発を利用できる。それだけにロングティーで打球を遠くに飛ばすのはすこぶる難しい。ところが、中村は100スイングのうちほとんどが柵越え。「打ち方自体はそんなに変わらないけど、より下半身の使い方を意識しないといけない。そうじゃないと(力が)伝わらないですから」。どっしりした下半身に、キッチリしたミート。加えてずぬけたスイングスピードが加味されてこその驚異の150メートル弾だった。
 想定外の防球ネット越え。これに大慌てしたのが南郷スタジアム関係者だ。報道陣から連絡を受けると「あそこを越えたの?」とビックリ仰天。「やばいですよ。すぐ公道があるし、その先は民家ですから」と、真っ青になって事務所を飛び出した。幸い打球は民家の手前、球場の敷地内ともいえる道路の脇に落下。車などに当たることもなかった。
 キャンプ2日目にして初めて屋外で行った通常のフリー打撃では、45スイングで7本の柵越え。そのうち2発が防球ネットを直撃した。そして、予定のメニューにはなかったが「きのうからやろうと思っていた」という志願の居残りロングティーでのパワー爆発。3年連続本塁打王へ上々のスタート。このままでは、ネットをさらに高くする“おかわり対策”が必要になってくるかもしれない。

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2010年2月3日のニュース