やっぱりダル!15勝で日本ハムの連敗止めた

[ 2009年9月14日 06:00 ]

<日・ロ>ファンとハイタッチするダルビッシュ有

 【日本ハム3―1ロッテ】ダル復活で連敗を止めた。右肩の疲労で戦列を離れていたダルビッシュ有投手(23)が13日のロッテ戦で復帰。23日ぶりとなったマウンドで8回を6安打1失点に抑え、ハーラートップの15勝目を挙げた。エースの好投でチームも連敗を6でストップ。苦しい戦いが続いていた首位軍団が息を吹き返し、優勝マジックを18とした。

【試合結果
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 23日ぶりにマウンドに帰ってきたダルビッシュは変身していた。うっすらと伸ばしたあごひげと、セットポジションではなく顔の前でグラブを止めてから投球するノーワインドアップ投法で8回を6安打1失点。トップの15勝目を挙げ、チームの連敗を6で止めた。
 「いける自信はあった。僕で負けるわけにはいかないと思って投げた」
 右肩の疲労が癒え、約3週間ぶりに戦列に復帰。過去3年間、走者なしでもセットポジションだったフォームを変えた。入団当初は両ひざの成長痛などに悩み、異なる投球動作を使い分けるよりも同じフォームで安定を求めた。だが、「セットより、勢いをつけて投げた方が負担は少ない」と吉井投手コーチ。“静”から“動”の動きになるセットよりも、動”から“動”の動きになるノーワインドアップの方がスムーズに体重移動ができて右肩、右ひじへの負担は少ないという。
 直球の最速こそ146キロだったが、カーブとのコンビネーションもさえた。直球57球、カーブ26球。多彩な変化球を誇るが104球中、この2球種が80%を占めた。「直球とカーブで打ち取る自信はあったし(右肩に)負担がかかると思ったのであまりスライダーを投げないようにした。きょうは3球ぐらい」。あとは直球の軌道から沈むチェンジアップがあれば十分。無四球と制球力も抜群だった。
 2軍施設の千葉・鎌ケ谷で調整中には自問自答した。「責任感が強過ぎて頑張り過ぎたのかな」。WBCから休養なく投げ続けたことが逆に長期離脱を招いた。チームにも迷惑をかけた。だから「今回はいい休養にして確実に勝てるようになって1軍に戻ろう」と覚悟を決め、8月21日のソフトバンク戦(ヤフードーム)以来の“ぶっつけ登板”で復帰戦を飾った。
 これでハーラートップタイの15勝目。負ければマジック消滅の危機を逃れた梨田監督も「頼もしい人が帰ってきてくれた」と胸をなで下ろした。チームはパ最速で今季70勝に到達しM18。「昨年(西武との)クライマックスで最後に稲葉さんが三振を取られた悔しさを誰も忘れてない。みんなで力を合わせて自分たちのことができればマジックは0になる」。2年ぶりV奪回へ、頼もしい男が帰ってきた。

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2009年9月14日のニュース