イチロー 狙ってなけりゃあり得ない内野安打

[ 2009年9月14日 11:27 ]

レンジャーズ戦の第2試合の2回、大リーグ史上初の9年連続200安打となる遊撃への適時内野安打を放つマリナーズのイチロー

 イチローは、かなりの割合で“狙って”内野安打を打っている。ストライクゾーンぎりぎりの球を緩く転がし、イチローが言うところの「ヒットの可能性がある打球」にしてしまう。投手有利のカウントでは特にその傾向が顕著だ。

 一塁へ駆け込む速さ、ストライクゾーンを外れたボールにも対応できるスイング。内野安打はそれらイチローの運動能力、技術的特長を最大限に生かした戦術だ。「体の前にバットが絶対に出てこない。この技があるから反対方向へ内野安打の可能性がある打球をたくさん転がすことができる」と城島がイチローのスイングを解説する。
 バットのヘッドを自在に遅らせることができるため、際どい球をカットしたり、勢いの死んだゴロを狙い通りに転がしたりできる。俊足だけに頼った内野安打の量産ではない。
 自分でコントロールできないものに運命を任せたくない。そんなイチローの考えも内野安打の多さに関係があるだろう。城島はこう見る。「イチローさんは際どいボールを振りにいく。あれは自分勝手でやっているわけでない。ヒットにできるという気持ちはもちろんですが(見逃して)三振に取られるリスクを減らしたいんじゃないかな」
 今季の内野安打はここまで50本を超えた。確かに、狙っていなければ、あり得ない数だ。(共同)

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2009年9月14日のニュース