とにもかくにも凄いヤツ!!Aロッド復帰初球弾

[ 2009年5月10日 06:00 ]

<オリオールズ・ヤンキース>1回1死一、二塁、ヤンキースのA・ロッドが左翼に復帰初打席で3ランを放つ

 3月の股関節手術から復帰したヤンキースのアレックス・ロドリゲス内野手(33)が8日(日本時間9日)、「4番・三塁」で今季初出場。初回1死一、二塁の第1打席で初球を叩き、左越えに3ランを放った。この一発が決勝弾となり、ヤ軍は5連敗でストップ。チームの低迷に加え、自身の薬物疑惑も再燃する中、これ以上ない復活劇となった。5番に“降格”した松井秀喜外野手(34)も主砲の復帰を喜んだ。

 【ヤンキース4―0オリオールズ】打たれたガスリーは、ぼう然としていた。「何て打者だ。厳しいコースを突いたのに」。初回1死一、二塁、注目の復帰戦第1球。97マイル(約156キロ)の内角球をロドリゲスは、難なく左翼席に叩き込んだ。
 「昨年の最後の2カ月なら、あの球は打てなかっただろう。92マイル(約148キロ)以上はね。あのコースの速球を打てたことは励みになる」。3月に股関節関節唇の内視鏡手術を受けたことで、体の軸に安定感が戻った。相手が苦手にしていた内角を突いてきたのはセオリーだったが、見事にさばいたのも必然だった。
 いまだに薬物使用疑惑の渦中にいる。敵地で強烈なブーイングを浴び、ステロイド使用を揶揄(やゆ)して観客席には注射器の模型も掲げられた。試合前には、約50人の報道陣を前にダッグアウトで異例の復帰会見。高校時代や、ヤ軍移籍後もステロイドを使っていたとする新刊本についてはノーコメントを貫き、高校時代の薬物使用について聞かれると「答えはノーだ」と否定した。試合前のクラブハウスでは70年代に流行した曲「suspicions(疑い)」が流れる中、冷静さを保って初球アーチにつなげた。
 7日まで4番を14試合務め、この日は5番で出場した松井は1安打で“快気祝い”。Aロッドに「驚きはしないですね。ずっと彼の凄さは見てきたので。彼の存在は非常に心強い」と賛辞を贈った。4番の決勝弾とサバシアが完封でチームは連敗を5で止め3位に浮上。ロドリゲスは「ようやく家族のところに戻ってきた感じ。今まで多くの過ちを犯し高い代償を払ったが、今は現在と未来に気持ちが高ぶっている。われわれの前には最高の第2章が待っている」と話した。

 ≪サバシアようやく“エースの仕事”≫昨オフ7年総額1億6100万ドル(約157億8000万円)で加入したサバシアが、ようやく“エースの仕事”を果たした。初回と最終回に2安打ずつ許しただけの今季初完封で2勝目をマーク。23歳捕手サーベリとのコンビで8三振を奪う快投だったが、Aロッドの復活弾を称え「彼はベストプレーヤー。信じられないけど、驚くべきことではない」と話していた。

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2009年5月10日のニュース