【有森裕子の目】佐藤早也伽の粘りは見事 気象条件含め“学び”のレースになったはず

[ 2026年3月8日 16:44 ]

<名古屋ウィメンズマラソン2026>チェプキルイ(右)に2秒差で2着となった佐藤早也伽(撮影・椎名 航)
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 今秋の愛知・名古屋アジア大会の代表選考会を兼ねた名古屋ウィメンズが8日に行われ、佐藤早也伽(積水化学)が2時間21分56秒で日本人最上位の2位に入った。優勝はシェイラ・チェプキルイ(ケニア)の連覇となった。92年バルセロナ五輪で銀メダル、96年アトランタ五輪で銅メダルを獲得した有森裕子氏がレースを解説した。

 強風が吹き荒れていた悪条件を考えれば、各選手とも精いっぱい頑張ったと思います。当たり前ですが、佐藤さんは勝ちたかったのでしょう。レース後はとても悔しがっていました。でも、悔しがるのはいいことです。この悔しさを次にどうつなげるか、そこが一番大切です。

 1月の大阪国際で矢田選手が抜かれても抜かれても前に出ようとして粘ったあの走りが、佐藤さんや他の選手たちにいい影響を及ぼしているのは間違いありません。2回、3回と前に出ようとした佐藤さんの粘りも見事でした。もし体力がもう少し残っていたら逆に無理に前へ出ようとせず、とにかく相手に引っ張ってもらって、最後の最後だけ前へ出るということも可能だったかもしれません。スピードではアフリカ勢には勝てないので、言葉は悪いですが勝負に勝つためにはそんな“ずるさ”も必要です。そういう意味では佐藤さんにとって、気象条件も含めてとても学びのあるレースだったのではないでしょうか。

 屋外を走るマラソンは自然との戦いです。風も吹けば暑さ、寒さもある。佐藤さんに限らず、今回のレースは多くの選手にとってとてもいい経験になったはずです。(五輪2大会連続メダリスト)

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