【解説】船木和喜氏 二階堂蓮の銅メダル獲得の要因を語る 小林陵侑の状態はどう見たか

[ 2026年2月10日 20:32 ]

銅メダルを獲得して笑顔の二階堂蓮(AP)
Photo By AP

 ミラノ・コルティナ冬季五輪のノルディックスキー・ジャンプの男子個人ノーマルヒル(ヒルサイズHS=107メートル)が9日(日本時間10日)、プレダッツォ・ジャンプ競技場で行われ、初出場の二階堂蓮(24=日本ビール)が101メートル、106メートル50の266・0点で銅メダルを獲得した。22年北京五輪王者の小林陵侑(チームROY)は、100メートル50、104メートルの合計260.6点で8位で種目史上初の五輪連覇はならなかった。1998年長野五輪でラージヒルと団体で2冠に輝いたスポニチ本紙評論家の船木和喜氏は二階堂、小林のジャンプをどう見たのか。

 ラージヒル向きだと思っていた二階堂の、ノーマルでの銅メダルは、うれしい驚きだった。今季初めてW杯で優勝し、五輪直前も表彰台に立った勢いがそのまま出たのだろう。

 特徴は踏み切りにある。上ではなく、前方向を狙って飛び出すので、動作自体はコンパクト。前方向に飛び出すことで離陸後に進む距離は出る一方、描く放物線は小さい。このため、滞空時間が長いラージ向きだと分析していた。

 しかし不利な追い風が吹き、極端に距離を伸ばす選手が不在だった試合。飛距離で差がつかなければ、テレマーク(着地姿勢)を含めた飛型点が勝負を分ける。実際、2本の飛型点の合計で二階堂は全体3番目となる110・5点を稼いだ。デシュワンデンに飛距離で劣りながら、銅メダルを分け合ったのは、この差だ。苦手の着地を昨夏から改善してきたことが、大一番で結実したとも言える。

 小林も内容は良かった。ジャンプにはウインドファクター=風による得点の加減があるのだが、あくまで追い風と向かい風の強さだけが数値化されるもの。もしかすると体を押し下げるような、上方向からの追い風を受けたのかもしれない。ジャンプの完成度は高く、今後の試合は十分に期待できる。(98年長野五輪スキージャンプ2冠)

この記事のフォト

「小林陵侑」特集記事

「羽生結弦」特集記事

スポーツの2026年2月10日のニュース