中島佑気ジョセフは日本選手の常識覆す後半型 展開次第ではメダルも 高野進氏が分析!決勝のポイントは?

[ 2025年9月18日 05:00 ]

世界陸上 18日に男子400メートル決勝

<世界陸上東京・4日目>男子400メートル準決勝、スタート前声援に手を挙げて応える中島(撮影・藤山 由理)
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 18日の男子400メートル決勝で、日本記録保持者の中島佑気ジョセフ(23=富士通)が同種目初のメダル獲得を狙う。34年前の91年東京大会で7位入賞を飾った高野進氏(64)が、驚異的な粘りを見せた予選、準決勝までの走りを分析。自身も経験した国立での決勝のポイントを挙げた。

 私は過去の日本代表選手で後半、海外勢をまくるレースを見たことがない。初めて日本代表がラスト10~20メートルでごぼう抜きするシーンを見た。私も含め従来は最終コーナーを抜けたところで海外勢の後ろにいて、何もできなかった。

 自動車に例えると、中島はトップスピードからもう1ギア上げられる。普通はギアを上げるとエネルギーが尽き、足の回転数が落ちてしまう。だが、中島はスピードを維持できている。筋持久力に加え、長い手足の腱やバネをうまく使っているからこそできる走りだ。日本選手の常識にない走りで驚いている。

 23年世界選手権で佐藤拳太郎(富士通)が私の日本記録を更新し、今回は中島が決勝に進んだ。日本の400メートル自体のレベルが上がっている。全員がライバルなので、1人が突破すると自分も行けると思える。当時の私は44秒台で、2番手が46秒台。別格とみられていたが、今は誰もができる気持ちを持っている。その中で中島は日本代表は後半に弱いという固定観念を覆してくれた。日本短距離界の新たな可能性を示してくれた。

 決勝は真剣勝負の場。91年大会もラウンドごとに緊張感が上がり、準決勝で海外勢の目の色が変わって、決勝は無言になった。中島は大外の9レーンとなった。内側からの圧力を感じると思うが、外の方が自分のレースに集中できると思う。

 後半型の中島は300メートルの段階で勝負から離れると、頑張っても上位に届かない。相撲で言えば、300メートルの時点でまわしに手がかかっていないといけない。ラストの直線で何人かが落ちてくる。そこでうっちゃれるか。展開次第でメダルの可能性が出てくる。まだ23歳。失敗を恐れず思い切り戦って、これが始まりだと思って楽しんでほしい。 (男子400メートル元日本記録保持者、92年バルセロナ五輪8位、東海大体育学部教授)

 ▽91年東京大会の高野進 男子400メートルで1次予選、2次予選を突破して迎えた準決勝は、45秒43をマークして2組3着となり、決勝進出を決めた。五輪を含めた世界大会で、この決勝進出は日本男子短距離勢で1932年ロス五輪男子100メートルの吉岡隆徳以来、59年ぶりの快挙だった。決勝は終盤までトップ争いを繰り広げ、45秒39で7位だった。

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