【世界陸上】中島ひとみ、準決勝へ「何度生まれ変わっても、この道を」積年の思い胸に

[ 2025年9月14日 13:26 ]

陸上 世界選手権東京大会 第2日 100メートル障害 ( 2025年9月14日    国立競技場 )

<世界陸上東京・2日目>女子100メートル障害、準決勝進出を決めた中島(撮影・藤山 由理)
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 予選が行われ、初出場の中島ひとみ(30=長谷川体育施設)は12秒88で6組で6組5着。タイム上位で準決勝に進出した。

 夢のスタートラインに立つと、大歓声に鳥肌が立った。「全力で楽しもう、と。無理にでも笑っていた」。体の硬さを感じ、号砲は少しだけ遅れた。それでも、小気味良いハードリングで海外勢に食らいつく。狙っていた3位以内の着順は取れなったが、12秒88の好タイムでフィニッシュ。昨秋に初めて12秒台に突入したばかりの遅咲きが、存在感を見せた。

 レース後は同年代の福部と抱擁。健闘をたたえ合うと、思わず2人で涙した。「ここに至るまで凄く長かった。本当に幸せ」。高校2年までは世代別の全国タイトルを獲得。だが、高3の全国総体の懸かった近畿総体2日前にストレス性胃腸炎を発症。全国切符すら逃し、家に引きこもった。

 その後も度重なる負傷、オーバートレーニング症候群で何度も辞めようと思った。それでも、ただ障害を越えていく純粋な楽しさが勝った。「ずっと、ゾッコンなんです」。自らのバネを生かした走りを追求し、30歳となった今季、やっと大成した。

 「何度、生まれ変わっても、この道をたどりたい」。全ての時間が今につながったと信じる。2年前には、二人三脚で歩む豊田将樹(富士通)と結婚。「戦友であり家族でもある存在」。ハードルを続けていなければ、出会ってない人たちがたくさんいる。「(代表の)このユニホームを、たくさんの方々に見せられた」と実感を込めた。

 世界デビューを終え、次は日本勢がはね返され続ける最大の関門、準決勝が待つ。予選のあった午前ではなく、舞台は夜の国立となる。「朝が凄く弱いので、不安があった。準決勝は大好きな夜なので、凄く気持ちよく走れそう」。そう笑いながら話す中島に過度の重圧はない。「日本記録を目指して走りたい。日本のハードラーを少しでも速く、少しでも長く見せたい」。そして「当たって砕けろ!」。競技人生で、おそらく最も「楽しめる」瞬間がやってくる。

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