琴勝峰 優勝の転機は11日目の隆の勝戦 出足の強い相手を一気に前に出て圧倒、あれで勢いに

[ 2025年7月29日 04:30 ]

二所ノ関親方が名古屋場所総括

琴勝峰(右)が寄り切りで隆の勝を破る
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 大相撲名古屋場所で初優勝した東前頭15枚目の琴勝峰(25=佐渡ケ嶽部屋)が千秋楽から一夜明けた28日、名古屋市西区の同部屋で会見した。千秋楽は1差で追う安青錦を下し、新会場のIGアリーナで37人目(38回目)の平幕V。ようやく開花した大器は、幕内上位への躍進が予想される秋場所(9月14日初日、両国国技館)、その先の三役昇進へ意気込みを示した。また、本紙評論家の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)が今場所を総括した。

 猛暑の名古屋は調整が難しいこともあって、平幕優勝が一番多い場所です。とはいえ場所前には誰も予想していなかった展開となりました。琴勝峰が混戦のなか15日間を乗り切りました。もともとポテンシャルの高さはあったものの、突き押し、四つに組んでの豪快さなどが今場所目立ちました。

 転機となったのは11日目の隆の勝戦でした。出足の強い相手を逆に一気に前に出て圧倒。あれで勢いに乗った感じです。下から入り込んで、相手の力を使わせずに持っていった。たまたまでなく自分の考えでやった動きなら大したものです。恵まれた体を十分に生かした立ち合い。優勝を決めた安青錦戦もしっかりと圧力がかかっているから、相手が耐え切れず手が前についてしまった格好です。

 一躍ブレークして三役、それ以上の期待も大きくなりますが、勝負はここから。最近は優勝しても、翌場所でさっぱりの若手が多いので、秋場所は最低でも2桁勝利は必須。日頃の稽古から貪欲な姿勢を示すことも必要です。

 安青錦は終盤失速しましたが、初めての上位で11勝を挙げました。3場所連続で2桁をマークしているのだから良くやったと評価します。頭を上げない独特のスタイルも安定してきました。間違いなく、次期大関候補の筆頭です。上位で当たり負けしないためにもあと10キロは増量し重みが出てくれば。楽しみは尽きません。

 若隆景は後半盛り返して2場所連続で2桁勝利。大関が近づいてきました。おっつけや体の寄せ方など技術は一級品ですが、安青錦に比べると必勝パターンの形がないようにも見えます。相手が嫌がるところを突いていくのも大事ですが、自分はこうして勝ちたい!と主張することも必要かなと思っています。

 大の里は常に体調を維持することがどれだけ難しいか分かったことでしょう。体調管理や場所前の取り組みなどまだまだです。常に安定した成績を残すのが横綱の務め。「夏に強い大の里」と言われるよう一緒に対策を練っていきたいと思います。 (元横綱・稀勢の里)

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