29歳瀬戸大也 3大会連続五輪出場「夏は任せてください」

[ 2024年3月24日 04:37 ]

競泳 バリ五輪代表選考会 ( 2024年3月23日    東京アクアティクスセンター )

パリ五輪代表が決まり池江璃花子(右)と笑顔を見せる瀬戸大也(撮影・西尾 大助)
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 日本競泳界の第一人者、瀬戸大也(29=CHARIS&Co.)が3大会連続の五輪出場を決めた。男子200メートル個人メドレー決勝で派遣標準記録を上回る1分56秒87の1位となり、パリ切符を獲得。本命種目400メートル個人メドレーで代表権を逃して瀬戸際に追い込まれたが、最後のチャンスを生かした。男子50メートル自由形決勝は塩浦慎理(32=イトマン東進)が22秒17で制したが、派遣標準記録に届かず3大会連続の代表権を逃した。

 まだ譲れない。瀬戸が派遣標準記録を0秒64上回る好タイムで3大会連続の五輪に滑り込んだ。前半は2位でターン。第3泳法の平泳ぎでトップに立つと、最後の自由形も粘った。6日間で8レース目。ハードな日程で底力を発揮し「今できる完璧なレースができた。このタイムでは“金メダルを獲る”と大きな声では言えないが、この時期はこれで勘弁してほしい」と笑った。

 大会2日目に400メートル個人メドレーで代表権を逃した。続く200メートルバタフライは体力温存で棄権を勧めるコーチの助言を聞かず出場。3位に沈んだが「経験から泳いだ方がいいと直感した。2個メにつながった」と会心のレースにつなげた。

 財布をなくしても「欲しい財布が買える。ラッキー」と捉える究極のプラス思考の持ち主。昨秋にオーストラリアに拠点を移して開放的な雰囲気に触れ「もっとハッピー野郎になった」と自己分析する。2種目で失敗したぐらいで崩れるメンタルではなかった。

 世界選手権で通算10個(金4、銀1、銅5)のメダルを獲得するが、五輪は16年リオの400メートル個人メドレーの銅だけ。パリへの思いは強く「水泳連盟の方針に従うが、自分としては400メートルも泳ぎたい」と400メートル個人メドレー出場を直訴する方針を示唆した。日本水連から400メートル出場が200メートルにプラスになると判断されれば、2種目出場を許可される可能性はある。

 「パリでは自己ベストを出してメダルを獲りたい。夏は任せてください」。29歳のベテランがハッピー指数全開で花の都に向かう。
 

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