34歳入江陵介 5大会連続五輪ならず「最後まで戦い抜いた自分を褒めてあげたい」

[ 2024年3月23日 04:45 ]

競泳 バリ五輪代表選考会 ( 2024年3月22日    東京アクアティクスセンター )

男子200メートル背泳ぎ決勝で五輪を決めた竹原(左)を祝福する入江(撮影・西尾 大助) 
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 長く日本競泳界を引っ張った34歳の入江陵介(イトマン東進)がパリ切符を逃した。男子200メートル背泳ぎ決勝で3位に終わり、100メートル背泳ぎに続いて代表落ち。日本競泳史上最多5大会連続の五輪出場の可能性が消滅した。

 プールに向かい、入江が深々と頭を下げた。200メートル背泳ぎ決勝は終盤の失速で3位。リレー種目のメンバー入りも絶望的で、パリ五輪出場の可能性が事実上消滅した。北島康介、松田丈志を超える日本競泳最多5大会目の五輪はついえたが「最後まで戦い抜いた自分を褒めてあげたい。日本代表は家族のような場所。入れない悔しさもあるが、寂しさが強い」と表情は晴れやかだった。

 昨年5月に肩を負傷し、上半身の筋トレができず一時は体重が2キロ以上減。年明けにベストに戻ったが、体重増減で泳ぎの感覚が狂った。3つのメダルを獲得した12年ロンドン五輪で200メートルは銀だった種目。大きな泳ぎを生かせる距離だが、過去にレース後に嘔吐(おうと)するなど負担が大きく東京五輪後は距離を置いた。本格的な200メートルのレース復帰は昨秋。「最後は育ててもらった200で終えられてよかった」と実感を込めた。

 16歳で初めて日の丸を背負ってから18年。進退については「いろんな感情があり、今すぐ何か明言できることはない」と語った。「世代交代を感じた大会。ベテランとしてあらがいたかったが、フレッシュなチームで頑張ってほしい。やり残したことはない。やり過ぎちゃったかなという感じ」。花の都に行けなくても、輝かしいキャリアは色あせない。

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