3連覇の坂本花織 不在のロシア勢に対する思いは…「帰ってきてからも勝ち続けたい」「今のままじゃダメ」

[ 2024年3月23日 12:25 ]

フィギュアスケート世界選手権第3日 ( 2024年3月22日    カナダ・モントリオール )

<世界フィギュア女子フリー>3連覇を達成、無敵の笑顔を見せる坂本花織(撮影・長久保 豊)
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 女子フリーが行われ、SP4位の坂本花織(シスメックス)は149・67点をマークし、合計222・96点で逆転優勝した。女子での3連覇は66~68年のペギー・フレミング(米国)以来、56年ぶりとなった。

 3度目の優勝は、日本勢では浅田真央に並ぶ最多タイ。来季は56~59年のキャロル・ヘイス(米国)以来の4連覇がかかる。

 優勝後の会見の主な一問一答は以下の通り。
 ――メダルを手にして
 「一昨日のSPで、4位で。本当に焦りや緊張とかいろいろあったけど、それでも今日は良い緊張感の中で一つ一つ集中してできた。それが結果につながって、すごくうれしいです」

 ――普段は最終滑走が多いが、このフリーの滑走順はどうだった?
 「個人的に、早く終わる方が好きで。なので、今日の滑走順は、6分間練習からそこまで空かずに自分の演技ができたので。6分間練習の良いイメージが演技でもできた感じがして。いつも最終滑走で、その前に5人がやっている間は試合前の独特な緊張感があるけど。今日は久しぶりにグリーンルームに座っていて、また違う、本当に後に滑る選手が良い演技をしたら自分はどの位置に行ってしまうんだろうという不安とか、まだ緊張が解けない感じがあった。最終でも先でも、緊張は変わらないと思いました」

 ――感情がこみ上げていたような最後の表情だった
 「3―3のコンビネーションが終わってから会場がわいて、わいているところに自分の気持ちが乗ってしまうと高ぶりすぎて空回りして、失敗してしまう。自分の気持ちを抑えようという一心でやっていたので、途中は(表情が)険しかったと思うけど、最後、スピンまでやって“よっしゃー”という気持ちになりました」

 ――3連覇、それぞれのストーリーがあると思う。振り返ると?
 「初めて優勝できた時は五輪シーズンで、そのときの世界選手権は1カ月前に五輪があって(五輪で)かなり燃え尽きて。五輪が終わって1カ月後に世界選手権で、しんどい部分がたくさんあった。でも、いろいろその間に状況が変わって、勝たないといけないという。自分が勝たないと、という気持ちになって、なおナーバスになっていって…。でも、最後の最後まで世界選手権はやり切った気持ちがあったので。初めて優勝できた時が一番うれしかった。

 2回目は、五輪シーズンが終わった後で、それこそまた燃え尽きて。GPファイナルまでは本調子じゃなくて、けど、やっぱり世界選手権で連覇したい気持ちもあった。その葛藤を乗り越えての優勝だった。去年は本当に苦しい、自分が一番やりたくなかったミスをしての優勝だったので。悔しさの残る優勝だったなと思います。

 今年…今日ですね。今日は、今シーズンずっと調子が良かったので、SP4位になった時に、好調を維持し続ける難しさを感じて。必ずしもSP1位、フリー1位の総合1位になれるわけじゃないなとこの場で経験できた。常に勝ち続ける難しさを感じた優勝だったなと思います」

 ――この偉業はペギー・フレミング以来。伝説のスケーターと同じように語られるのは?
 「すごくうれしいです。でも…、んー、うれしいです(笑い)」

 ――先ほど中野コーチが“ロシア勢が帰ってきても勝てるように”と話していた。ロシア勢に対する意識は?
 「もちろん帰ってきてからも勝ち続けたいとは思っているので。今のままじゃダメだというのは分かっているし、今、できることを精いっぱいやって、もっともっと自分自身のレベルを上げていけたらなと思っています」

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