岡崎真氏 本来の演技でなくともSP4位は坂本花織の底力 3連覇へ逆転は十分可能

[ 2024年3月21日 12:57 ]

フィギュアスケート世界選手権第1日 ( 2024年3月20日    カナダ・モントリオール )

<世界フィギュア 女子SP>演技する坂本花織(撮影・長久保 豊)
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 【岡崎真の目】坂本はいつもよりも時折少しふわふわしているような印象を受けた。最終滑走で6分間練習後に氷から離れる時間が長かったためか、あるいは前の選手のいい演技が続いてそれが多少なりともプレッシャーになったのかはわからないが、彼女本来の演技とはいいがたかった。

 冒頭の2回転半ジャンプこそいつも通り抜群だったものの、次の3回転ルッツは踏み切りで「!」(アテンション)が付き、着氷も詰まってしまったためにGOE(出来映え評価)はマイナスになった。3回転の連続ジャンプも最初のフリップが危うかったところに何とかトーループを付けたような感じで、プラス評価にはなったものの思うように加点が得られなかった。

 たた、それでも4位に踏みとどまった底力はさすがで、逆転はまだ十分可能だ。6分間練習では特に調子が悪いようには見えなかったし、SPの演技中に照れ笑いを浮かべる余裕も見受けられた。4位になったことで逆にフリーでは上位の選手より先に演技をすることになる。

 彼女の一番の持ち味のジャンプでしっかりプラス評価を量産して後の選手にプレッシャーを掛けられれば、自ずと3連覇が見えてくるはずだ。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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