【玉ノ井親方 視点】まだ完全ではない朝乃山 三役力士の当たりの強さを改めて思い知らされたのでは

[ 2023年5月25日 19:35 ]

大相撲夏場所12日目   ○大栄翔(押し出し)朝乃山● ( 2023年5月25日    両国国技館 )

大栄翔(右)に押し出しで敗れた朝乃山(撮影・島崎忠彦)
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 朝乃山は、今自分ができることを精いっぱいやった。

 大栄翔とは過去7勝9敗と、もともと相性が良いわけではない。大関時代から、当たりの強い力士には苦戦。押されてまわしを取れないと防戦一方になった。

 この日も相手の突き上げる圧力と喉輪で上体を起こされ、ズルズル後退。それでも、土俵際でうまく回り込むことができていれば、反撃のチャンスもあったが、大栄翔の動きが速く隙を与えてもらえなかった。

 2年ぶりの幕内の土俵。だいぶ体も戻ってきている印象だが、まだ完全ではない。大栄翔戦では、三役力士の当たりの強さを改めて思い知らされたのではないか。

 ただ、12日目を終え、10勝2敗の成績はよくやっている方だ。相撲内容も日に日に良くなっている。あす13日目の照ノ富士戦は、現在の自分の立ち位置を測る格好のバロメーターになる。

 横綱も4場所ぶりの本場所で、疲れもたまっているはずだ。朝乃山が右四つにこだわらず、うまく左から攻めることができれば面白い相撲になるだろう。(元大関・栃東)

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