【玉ノ井親方 視点】若元春 土俵際の体勢が鍵、おはこ「うっちゃり」

[ 2023年5月25日 04:30 ]

大相撲夏場所11日目 ( 2023年5月24日    東京・両国国技館 )

北青鵬(右)をうっちゃりで下す若元春(撮影・久冨木修)
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 若元春が三役の意地を見せた。底知れないスケールを持つ北青鵬に逆転勝ちし、優勝争いに踏みとどまった。

 うっちゃりは若元春のおはこ。勝因は左下手を深く差して、北青鵬の後ろまわしをつかみ、土俵際で力が出る体勢になっていたことだ。右四つの北青鵬とはケンカ四つだったが、素早く左を差して、自分の形に持ち込んでいたのが良かった。

 12日目の横綱戦で照ノ富士を引きずり降ろせばチャンスは広がる。横綱は調子を上げてきているが、右で前まわしを引いて休まず前に出る相撲を取れば勝機も出てくる。

 一方の北青鵬はまわしの取り方が甘かった。三役相手に肩越しで上手を取ってもなかなか通用しない。土俵際の詰めも甘かった。右上手を離して相手を押そうとしたが、その分上体が浮いてしまった。何事も経験。良い勉強になっただろう。 (元大関・栃東)

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