【玉ノ井親方 視点】霧馬山 相撲巧者の大関候補らしいうまさが光る一番

[ 2023年5月23日 19:19 ]

大相撲夏場所10日目 ( 2023年5月23日    東京・両国国技館 )

若元春(左)を小手投げで下した霧馬山(撮影・久冨木 修)
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 ずっと消極的な相撲を取っていた霧馬山が、ここにきて本来の動きの良さを見せ始めた。大関獲りの重圧で3日目に敗れてからは動きが硬かったが、どっしり構えて立ち合いもしっかり当たれるようになっている。

 若元春戦は両手を極められるような形になったものの、左外掛けで相手の体を一瞬起こしてから、右で小手に振って土俵に転がした。相撲巧者の大関候補らしい、うまさが光る一番だった。

 これで勝ち越し。まだ大関昇進の通過点にすぎないが、それでも気分は良い。あと2番勝てば直近3場所の白星の合計が33勝となり、昇進の目安をクリアできる。ここから、終盤戦に向け気持ちも乗っていくのではないか。

 優勝争いをリードしている横綱とも1差。この日の照ノ富士は琴ノ若に攻め込まれ苦戦。4場所ぶりの本場所の土俵で相撲勘は戻りつつあるものの、まだ完全に戻りきってはいない。霧馬山にも逆転のチャンスは十分にある。(元大関・栃東) 

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