柔道・阿部詩が最短6月でのパリ五輪代表内定に意欲「最短で決めたい」日体大を卒業

[ 2023年3月15日 16:08 ]

<日体大卒業式 午後の部>理事長賞を受賞した柔道部の阿部詩(撮影・西川祐介)
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 柔道女子52キロ級の阿部詩(22)が15日、東京都世田谷区の日体大で卒業式に臨み、学生生活に別れを告げた。在学中の21年には東京五輪で金メダルを獲得し、19、22年には世界選手権も制したことが評価され、理事長賞を受賞。4年間を振り返り、「あっという間だった。成長できた4年間だった」と振り返った。

 「一目惚れした」という新緑を感じさせるグリーンの袴に身を包んだ阿部は、午後の部では卒業生を代表してあいさつ。小学生時代に兄と共に通った「兵庫少年こだま会」で稽古前に朗読したという文豪・武者小路実篤の詩「もう一息」を引用し、「きつい時は心で唱えた。ずっと心に残っている。それで強くなれた部分がある」と実感を込めた。

 4月からは兄・一二三と同じ実業団のパーク24に入社し、柔道漬けの日々を送ることになる。社会人となり挑戦したいことについては「英語の勉強をしたい」と宣言。以前から将来的には海外で柔道の普及活動を行う目標を持っており、「稽古とトレーニングの間には時間ができる。挑戦したい」と意気込んだ。

 新社会人としての初戦は、2年連続4度目の頂点を目指す5月の世界選手権(ドーハ)となる。前日には全日本柔道連盟が強化システム規程を改正し、早ければ世界選手権後の6月にも来年のパリ五輪代表の内定が出る。阿部は「(改正を)聞いて燃える部分はある。最短で内定をもらえるのが一番。最短で決めたい」と意欲を示した。

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2023年3月15日のニュース